「今年のCOMDEXには何も目新しいものがない」という皮肉な声に、韓国のベンチャー企業、DreamFreeは自社の開発した「Peeg」というPDAの周辺機器で反論する。この製品は、ユーザーの脳の活動を刺激するという。
ソウルに本拠地を構えるDreamFreeの企画部門のディレクター、Joonon Moonによると、Peegは「Personal Electroencephalogram(個人電子脳造形図)」の省略で、これを装着したユーザーにプラス波を送ることで、異なるタイプの脳波を刺激するよう設計されているという。同社の説明文は、「Peegは世界最高の携帯デジタルブレインチャージャー」と書かれている。
Peegは、Microsoft Pocket PCで動作するソフトウェア、ヘッドホン、シルバーのゴーグルで構成されている。ゴーグルは、トライアスロン競技者が装着しているような外観で、レンズは不透明なプラスティックでできている。
PDAのアプリケーションで「集中状態」を選ぶと、リズミカルな音がヘッドフォンから流れ、ゴーグルの内側を照らしていたライトが消える。ユーザーは目を閉じ、光のパルスをかすかに受け取る。音と光の周波数は同期されており、これが同じ周波数の脳波を誘発する。Moonによると、Peegは脳波の周波数を変更することで、ユーザーのムードを変更できるという。
「ユーザーの脳波が変わり、それで気分がよくなる」(Moon)
Peegにはまた、記憶力を高めたり、リラックス、睡眠や活力、時差ぼけからの回復の誘発といった設定もある。同社によると、ユーザーは望むだけPeegを装着できるが、5〜10分装着するだけでも、有益な脳波を誘発できるという。
Comdexの来場者のほとんどが、Peegのデモを懐疑的に見ていたが、なかには「楽しめた」と言う人もいた。全般的に来場者の少ない会場で、同社のブースには人だかりがしていた。
PC Magazineの編集者Neil Rubenkingは、「空飛ぶ円盤のような、小さな音がしていた」とPeegを試してみた印象を語った。
Peegの使用感は、ドイツのロックグループ、Kraftwerkのアルバムを聞きながら昼寝をするのに似ている。最初、音と光が気になるが、1分ほどすると、気持ちの良いマッサージ効果が現れてくる。目を閉じた状態でも、光の周波パターンを感じることができる。パルスは、時にはゴーグルの横から発生し、時には上下から発生する。パルストーンは概して単調だが、わずかに変化しているようだった。
Moonによると、DreamFreeを創業したのは、Mensa Koreaという、IQが158以上の人間しか参加できない団体のメンバーで、ほとんどがソフトやハードウェアの開発者だという。同社のCEOは、Hyoung Sik Yoonという人物が務めている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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