ソニーとサムスン電子は10月28日、大型テレビ向け液晶ディスプレイパネルを製造する合弁会社の設立に向け基本合意したと発表した。新会社の設立は2004年第1四半期を予定している。新会社の代表者は未定だが、CEOはサムスン電子、CFOはソニーから選出される予定という。
両社出資による合弁会社は、サムスン電子が韓国忠清南道湯井(タンジョン)に建設する施設内に、第7世代と呼ばれるガラス基板サイズ1870mm×2200mmのTFT液晶ディスプレイパネル製造ラインを敷設する。約20億ドルの設備投資を行い、2005年夏をめどに月産能力数万枚規模で量産稼動することを目指す。
パートナーにサムスン電子を選んだ理由としてソニー取締役 代表執行役 会長 兼 グループCEOの出井伸之氏は「(製造できるパネルの)大きさと生産力で選んだ」と説明する。また提携ではなく合弁会社という形態をとったことについては、「液晶パネルの需要拡大や大型化を考えると自社で投資しないわけにいかないと考えた。液晶テレビをもっとリアルで高精細な満足できる品質にするために、パネルの製造だけでなく(新たなメディアプロセッサを開発するなど)改良を積み重ねたい」(ソニー取締役 副社長の久夛良木健氏)とした。
ソニーはデジタルカメラや携帯電話機用の小型液晶ディスプレイなども他社から調達している。この点について出井氏は「現在液晶パネルディスプレイを供給してもらっている調達先とは、今後とも積極的に関係を継続していく」と話し、引き続き合弁会社以外からの調達を行っていく考えを示した。
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