「パソコンのスペックを測るソフトとして、無料でダウンロードしてもらって、パソコンショップではデモ用にどんどん流してください」――10月10日、スクウェア・エニックス(和田洋一社長)は、記者懇親会を開催し、現在無料で提供している「FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマークソフト」のパソコンショップでの活用をアピールした。
オフィシャルベンチマークソフトとは、CPU、メモリ、グラフィックスボードなどの性能が十分ではなかったり、常駐ソフト、機器の相性によって、ゲームソフトを購入したもののプレイできない事態を回避することを狙いとしてスクウェア・エニックスが提供しているもの。とくに今回は、実際のマップやキャラクターを表示し、「FINAL FANTASY XI for Windows」を動作させた場合の指標となるスコアを確認することができる。
「東京ゲームショウ2003での発表後、5日間で9万件がダウンロードされるなど大きな反響を呼んでいる。ユーザーとしても、自分のパソコンのスペックがどの程度か確認したいものの、確認する手段がなかったということではないか。自分のパソコンはファイナルファンタジーが動作するのか確認しているユーザーが多いようだ」(和田社長)と説明した。
また、オープンニングシーンに、パソコンに大きな負荷がかかる雲や水などを出すことで、「このソフトがスムーズに動くマシンは、パソコンとして高スペックのマシンだということの証明にもなる。パソコンの性能をアピールしたいというパソコン販売店では、このソフトをダウンロードし、店頭で積極的に流して欲しい。そうすると、ファイナルファンタジーXIの宣伝にもなる」と、このソフトをパソコンショップが活用することで、店舗側にも、スクウェア・エニックス側にも大きなプラスメリットとなると話している。
また、同社は、4月1日に合併しビジネスを進めているが、「合併がうまくいかなくなる要因のひとつはトップの意志疎通ができなくなること。トップ同士が常に意志疎通ができるように、また下の人間がどちらに話をもっていったらいいかわからなくなるといったことがないように」するため、スクウェアの社長だった和田氏、エニックスの社長だった本多圭司氏がひとつの部屋に同居する形態となっていることを明らかにした。
この部屋はガラス張りで外から丸見えの状態となっており、「男二人で一室で仕事をしているというのも気持ちが悪い。せめて、ガラス張りにして、怪しい雰囲気を緩和した」と笑わせたが、合併した新体制をスムースに移行させるために、かなり努力を払っていることも浮き彫りとなった。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」