Nokiaは19日(米国時間)、携帯型ゲーム市場への取り組み強化の一環として、セガのマルチプレイヤー技術を、Nokiaが発売を予定しているN-Gage用に取得することに合意した。
契約条件についての発表はなかった。
フィンランドの携帯電話会社Nokiaは、米Sega.comからNetwork Application Packageを買い取り、自社の携帯電話機能搭載モバイルゲーム端末N-Gageに採用することを発表した。N-Gageは10月7日には店頭に並ぶ予定で、価格は299ドルとなる。
発表の中で、Nokiaのエンタテイメント・メディアビジネス部門担当のシニアバイスプレジデントIlkka Raiskinenは「オンラインマルチプレイヤーゲームと携帯型ゲームは、今日のゲーム業界で最も盛んに開発が進められている分野と見られている」と述べた。「今回の買収はオンラインの要素を携帯型ゲームに取り入れるための合理的な一歩だ」(Raiskinen)
Nokiaは昨年末にN-Gageを発表、携帯型ゲームの分野における野心的な取り組みを開始した。携帯電話としても機能するN-Gageは、高い解像度の画面を備え、Bluetoothのローカルネットワーク接続機能を搭載し、MP3プレイヤーを内蔵する商品で、NokiaのSeries 60プラットフォームとSymbian OSをベースとする。
Nokiaを始めとする多くの企業が、携帯用ゲーム界の王者、任天堂のゲームボーイアドバンスに対抗しようとしのぎを削っている。
Nokiaは、ゲーム機器の生産や販売のみではなく、N-Gage用ゲームの製作も行う計画だ。これらのゲームはコンソールに挿入できるメモリーカードに格納される。またコンソール本体には、始めから5種類のゲームが搭載される計画。N-Gageを使ってのゲーム時間は、電話の通話時間として加算される。
セガの予測では、ワイヤレスゲーム市場は2007年迄に80億ドルまで成長すると期待され、セガはN-Gage用ゲームの製作計画を既に発表済みだ。しかし今現在、携帯電話の保有数がコンピュータの保有台数の5倍に近い欧州においても、ワイヤレスゲームは普及していないという。
数年前、セガは日本でのドリームキャスト家庭用ゲーム機で膨大な赤字を抱え、ハードウェアビジネスから撤退したが、当時から、同社は携帯型ゲーム市場を主要成長市場と見てきたという。同社は、多くの競合他社から買収対象企業としてマークされてきていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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