[ブックレビュー]世界レベルにまで発展するFab Labとは?--「FABに何が可能か」

フィルムアート社
詳細:単行本 / 328ページ / フィルムアート社 / 価格:2310円 / 著者:田中浩也、門田和雄、久保田晃弘、城一裕、渡辺ゆうか、津田和俊、岩嵜博論、すすたわり、水野大二郎、太田知也、松井茂 / 監修:田中浩也、門田和雄 / 発売日:2013/08/26 / 外形寸法 (H×W×D):17.6cm × 13.2cm × 2.8cm / 重量:0.4 kg
内容:物作りの現状は今大きく変わっている。企業ベースでなければ作れなかったものが個人レベルにまで降りてきている。その理由はレーザーカッターや3Dプリンタといった新たな機材だ。機材を取りそろえ、物づくりの“場”を提供するファブラボの最新情報をまとめている。
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 大量生産の工業製品ではなく、個人レベルでのデザインや制作が注目を浴びている。タイトルのFABとは、Fab Lab(ファブラボ)のことで、マサチューセッツ工科大学(MIT)から始まった、個人のものづくり(パーソナル・ファブリケーション)を促進させるための場である。

 ファブラボには、レーザーカッターや3Dプリンタといった、工作に必要な機械が備えられており、これは世界に拠点を広げるラボに共通して設置されているそうだ。本書はそのファブラボに関わる人々の取り組みについて書かれている。

 「FAB」とは何だろう。「つくりながら生きる」とはどういうことだろう。タイトルを見ただけではよく分からないが、何か面白そうで興味をそそられる。ファブラボは、単に工作機械を利用する場ではなく、ものづくりを通じて、地域の人々がつながる場であったり、異なる世界(国、分野、性別、年齢など)の人々がつながる場であったりする。ファブラボで生まれるプロジェクトや製品は、個人レベルで留まるものから、世界レベルに発展するものまで、可能性は無限に広がっているようだ。

 普段はものづくりが身近なものではなくても、本書を読むと、ものづくりが意外にも身近なことであることが分かる。草の根的な活動の様子を知ると、自分にも何かできることがあるのではないか、そう思わせてくれる。

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