PTPは12月15日、8チャンネル分のテレビ番組が同時録画可能なハードディスクレコーダ「SPIDER PRO」の地上デジタル版となる「地デジ版SPIDER PRO」を発表した。すでに予約を受け付けており、2011年4月27日に発売する。
SPIDER PROは法人向けのハードディスクレコーダで、すでに300社以上の一般企業において広報やマーケティング活動の一環として導入されている。8チャンネル分のテレビ番組が最大2週間分まとめて録画でき、企業名やタレント名、キーワードなどによって番組内の一部分まで検索可能なため、自社や競合企業のCM、報道内容、マーケティング活動などを細かくチェックできる。
地デジ版は、画質が地デジハイビジョン対応となることはもちろん、リモコンやインターフェース、検索機能などが改善された。
まずリモコンは、従来の赤外線タイプではなく、電波を使ったタイプになる。これにより、本体にリモコンを向けることなく手元でリモコン操作ができるようになる。また、リモコンのシンプルさは保持しつつ、現行バージョンにはなかった文字入力のためのキーを追加。PTP 代表取締役社長の有吉昌康氏は、「シンプルさを優先させた結果、現行のSPIDER PROのリモコンでは文字入力機能をあきらめた。PROバージョンのため、たいていのユーザーはPCを併用していると考え、文字入力はPCから行ってもらうことにしたのだ。しかし地デジ版ではシンプルさと文字入力機能を両立させた」と説明、あくまでもシンプルさへのこだわりは捨てなかったことを強調する。
文字入力機能が加わったことで、検索機能が大幅に改善された。これまでは、企業名や番組名、出演者名などで見たい番組を検索する際、あいうえお順に並べられた名前の中から探し出す必要があったが、文字入力機能を使って検索すれば、入力途中で検索候補も表示され、必要な情報にたどり着くまでの時間が短縮される。
また、番組名検索は、これまですべての番組名があいうえお順に並んでいた中から検索する必要があったため、正確な番組名がわからない場合は検索に手間がかかったが、地デジ版では番組名の一部さえわかれば検索できるようになった。「現行バージョンでは、子どもが『アンパンマン』を見たいと思っても、『それいけ!アンパンマン』という正確な番組名を知らない限り検索が困難だった。しかし地デジ版では『アンパンマン』さえわかればすぐに番組を探し出せる」と有吉氏。
さらに、これまでPCにて別途キーワードの登録が必要だったキーワード検索も、リモコンに文字入力機能が備わったことでSPIDERの画面上から直接検索できるようになった。デモにて有吉氏は、米General MotorsのCEOがトヨタのプリウスを批判したという最近のニュースを検索するにあたって、「ゼネラル」というキーワードを直接SPIDERのリモコンで入力し、瞬時にそのニュースが再生される場面を披露した。
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