「アンテナゲート」の問題で「iPhone 4」購入を思いとどまったという人もいるだろう。しかし、調査会社Piper Jaffrayによると、Verizonで利用できないことの方がiPhone 4の販売により大きな影響を与えているという。
Piper Jaffrayが調査した携帯電話利用者258人のうち、177人(69%)がiPhone 4のアンテナ問題を知っていると答えた。そしてその約20%が、iPhone 4を購入するかどうかの判断にこの問題が影響したと回答した。
調査対象者全体からすれば、アンテナ問題で気持ちが変わった人の割合は小さいといえるが、それでもこの問題はiPhone 4の販売に影響しているとPiper Jaffrayは考えている。同社の現在の見積もりだと、最悪の場合、アンテナゲートによってAppleの売り上げは9月締め第4四半期の決算で1株あたり約11セント減となる可能性がある。
Piper Jaffrayは、9月末にAppleがアンテナ問題について顧客に新しい発表を行うとみている。iPhone 4のデザイン変更は行わないまでも、ケース無償提供の延長やさらなる調査結果の公表があるのではないかと同社は考えている。
Piper Jaffrayの調査によると、iPhone 4の販売にはアンテナ問題よりも大きな障害があるようで、それはAT&Tとの独占契約だという。質問を受けた人のうち60%は、iPhoneがVerizonで利用できないことを不満としており、販売への影響はアンテナ問題よりもかなり大きい。
米国など、iPhoneのサービスを提供する通信事業者が1社に限られている国々で、iPhoneは飽和点に達しつつあると考えるアナリストもいる。販売と市場シェアの拡大をさらに続けるには、Appleは現在の通信事業者だけにとどまっていられなくなるだろう。
AT&TとAppleの排他的契約の期間が終了するのはいつなのか、また、次は(単独か複数の事業者かは分からないが)どこがiPhoneを手に入れるのかについて、憶測が飛び交っている。Piper Jaffrayは今のところ、2011年の中ごろまでにiPhoneがVerizonで利用できるようになるとみている。
もちろん、今のiPhone 4でも大きな販売記録を達成することは可能だ。Steve Jobs氏は米国時間7月16日の記者会見で、Appleが6月24日の発売以降、販売したiPhone 4は300万台にのぼり、第3四半期の記録的な売り上げにつながったと発表した。現時点でPiper Jaffrayは、Appleが第4四半期中にiPhoneを全世界で1100万台、米国内で440万台販売すると予測している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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