Salesforce.comは、同社の新しい製品「Chatter」が企業に受け入れられ、利用されることを望んでいる。
2010年2月に開始した同コラボレーションサービスのベータテストを終え、同社は、同製品を一般向けに提供する準備が整ったと述べている。同製品は、Microsoftの「SharePoint」やIBMの「Lotus Notes」に対抗して設計されているが、Salesforce.comは、Chatterを企業向けのFacebookのようなものと表現するのが適切だとしている。
ただしChatterでは、高校時代のクラスメートをフォローするのではなく、企業の従業員が同僚、特定のビジネス文書、またはデータをフォローできるようにする。例えば営業担当者は、交渉中の契約をフォローし、案件の詳細に進展があった場合にその情報を得ることができる。サポート担当者は、バグレポートをフォローし、解決策が見つかった場合にその情報を得ることができる。Chatterはファイアウォールの内側で稼働するため、Chatterに保存された企業情報は、それを稼働する企業の外部からは見えない。
Salesforce.comのシニアバイスプレジデントを務めるKraig Swensrud氏は、「われわれにChatterというキラーアプリケーションができたことを非常にうれしく思う」と述べた。「Facebookは、コラボレーション方法をインターネット全体にしっかりと植えつけてくれた。そのため、Chatterの使用方法を人々に伝授する必要はない」(Swensrud氏)
Chatterは現在、Salesforce.comのForce.comプラットフォームで稼働する同社のソフトウェアまたは製品に既に登録している従業員向けに、無償で提供されているとSwensrud氏は述べた。企業は、これらの製品を利用していない従業員に対しても、1ユーザーあたり1カ月15ドルでChatterを追加することができる。
同社はChatterを、同社独自のプラットフォームとしても推進しており、Force.com向けにプログラムを作成する開発者やソフトウェア企業に対し、アプリケーションにChatterを統合するよう推奨している。同社は、35種類の新しいChatter対応アプリケーションが、既に20種類のアプリケーションが存在する同社のコレクションに追加されたと述べた。BMC SoftwareやCAなどの企業の製品がChatterに組み込まれる予定であるとSwensrud氏は述べた。
Chatterは、PC、Mac、「iPad」、「iPhone」「BlackBerry」搭載端末で動作し、2010年のうちに「Android」搭載端末にも対応する予定である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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