かつて白黒だったテレビの放送はカラーになり、グリーンやアンバーの単色だったPCの画面も、携帯電話も、オフィスや家庭のプリンタとコピーもすべてカラーになった。こんなカラーが当たり前の時代でも、消費者の手に届くクラスの3Dプリンタは単色造形モデルがほとんどだ。
そこで、比較的安価なフルカラー出力3Dプリンタ「RoVa4D」を紹介しよう。現在クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で支援募集中。
RoVa4Dは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)に加え、ホワイト(W)のフィラメントを熱で融かして混ぜ、1つのノズルから出して造形できる3Dプリンタ。原理はカラー印刷するインクジェットプリンタと同じだが、白色を表現する紙に相当する出力先が存在しないため、Wのフィラメントを使う必要がある。
フルカラーで成形するには5色のフィラメントを混ぜて使うわけだが、印刷で“特色”インクを使うことがあるように、ほかの色のフィラメントを組み合わせて成形することも可能だ。
さらに、RoVa4DはPLA、ABS、ナイロン、PVA、PET、TPE、HIPSなどさまざまな種類の樹脂フィラメントに対応しているので、異なる素材のフィラメントを混ぜ合わせるのも面白い。柔らかい素材と硬い素材を組み合わせるなどすると、今までにない造形が可能になる。
最大造形サイズは12×12×12インチ(約30×30×30cm)。プリント精度はXY方向が3.75μm、Z方向が10μm。積層ピッチは10μmから1mmで、10μm刻みで調整できる。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間8月24日まで。記事執筆時点(日本時間8月4日11時)でキャンペーン期間は20日残っているが、すでに目標金額2万5000カナダドルの5倍を超える約14万カナダドルの資金を集めている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス