夜遅く帰宅して暗い玄関先で鍵穴を探したりする際に備え、ちょっとした懐中電灯を持ち歩くと便利だ。しかし、油断していると、いざという時に電池切れで使いものにならないことがある。
そこで、クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で支援募集中のバッテリ不要の永久LEDライト「Lumen」を紹介しよう。
Lumenは、電池を入れたり内蔵バッテリに充電したりする必要のない、小さなLEDライト。サイズは40×10×80mmとコンパクトだが、手元を照らす程度なら十分な明るさを確保できる。
電池なしで光る秘密は、熱電素子(TEG)。2種類の異なる金属や半導体を組み合わせ、それぞれを異なる温度の環境にさらすと起電力が生じるTEGの性質を利用し、LumenはLEDを光らせる。
具体的には、Lumenの片面に指で触れてTEGの片面を体温で温め、反対側の面との温度差を作ることでLED発光に必要な電力を得る。
発生する電力は、温度差が大きくなるほど増える。体温が約36.7度、周囲の温度が約27.8度という条件で3V、約15mAの電力が発生するので、十分LEDを光らせられるという。電力が余る場合は、後で使えるよう内蔵キャパシタに蓄電する。
さらにLumenは、暗いところに置いても見つけやすくするため、放射線のエネルギーで自発光するトリチウム発光管を組み込んだモデルもある。このトリチウム発光管は、電池なしで10年は光り続けるそうだ。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間11月14日まで。記事執筆時点(日本時間10月23日12時)、すでに目標金額5000ドルの10倍を優に超える約6万7000ドルの資金を集めている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」