DJIが「Phantom 3 Standard」を発表した。Phantom 3 Standardはほかの「Phantom 3」モデルと同じ構造と機能の大半を組み合わせたモデルだが、価格を800ドルまで下げるために、コントローラの機能が少しだけ削減されている。
「Phantom 3 Advanced」モデルと「Phantom 3 Professional」モデルのコントローラは、空中と地上の間の映像伝送を改善するDJIの「Lightbridge」テクノロジを搭載し、カメラコントロールも内蔵する。しかし、Standardモデルに同梱されるのは、旧モデル「Phantom 2 Vision+」のコントローラをアップデートしたものだ。
Standardのコントローラは無線レンジエクステンダーを使って、ライブ映像をStandardからモバイル端末に伝送するので、フィードに遅延が生じる可能性が大きくなる(ただし、DJIの外付けのLightbridge地上システムはサポートする)。カメラコントロールもカメラアングルを調節するホイールしか搭載されておらず、ほかのすべてのカメラ設定およびコントロールはDJIの新しい「GO」アプリから行う。GOアプリは「iPhone」版と「iPad」版が用意されており、「Android」版も近いうちに公開される予定だ。独立した「Return-to-Home」(RTH)ボタンもない。
底部にマウントされていた「Visual Positioning System」も取り除かれている。Visual Positioning Systemはセンサ群で、地上をスキャンして、AdvancedモデルやProfessionalモデルが屋内で空中停止できるようにする。StandardはGPSだけを頼りに安定性を保つ。
StandardのカメラはAdvancedやProfessionalと同様、歪みを抑えた94度の広角F2.8レンズを採用しているが、最大録画解像度は2.7KのHD動画(30fps)だ。これはAdvancedの1080pより優れているが、Professionalの4K解像度には劣る。さらに、Adobe DNG RAWとJPEGのどちらのフォーマットでも12メガピクセルの写真を撮影することが可能だ。
Standardは新しい「Phantom 3 Intelligent Flight」バッテリを採用しており、DJIは飛行時間は最長で25分であるとしている。その時間を最大限に活用できるように、Standardには、ウェイポイントナビゲーションやPOI(Point of Interest)、「Follow Me」機能といったインテリジェント飛行機能が搭載されている。
ウェイポイントナビゲーションを利用すれば、ユーザーがカメラを操作している間、ドローンが飛行する複数箇所の経路を設定することができる。POIは、対象物を中心に設定して、ドローンにその周りを自動飛行させることができる機能だ。
Phantom 3 Standardは週内に出荷開始の予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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