「iPhone」はユーザーをさらに深く理解するようになる予定だ。
Appleは米国時間6月8日、最新モバイルOS「iOS 9」を発表した。これによって、ユーザーの要求と関心をこれまでよりも格段に適切に予測することのできるソフトウェアプラットフォームが同社のスマートフォンiPhoneとタブレット「iPad」向けに提供されることになる。
Appleのソフトウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントを務めるCraig Federighi氏は、サンフランシスコで開催された同社の年次開発者会議Worldwide Developers Conference(WWDC)に集まった聴衆を前に、「iOS 9では、システム全体を通して先見性を導入する」と述べた。
2015年秋に提供予定のiOS 9では、新機能の1つとして、1日のうちの特定の時間または特定の場所におけるユーザーの習慣をiPhoneが学習できるようになる。例えばiPhoneは、毎朝のランニングの前に選択した音楽をロードしたり、車内で聴くオーディオブックを再生したりすることができる。同OSは、ユーザーの使用パターンに基づいて、ロードするアプリや連絡する相手を自動的に提案することが可能だ。また、iOS 9では音声アシスタント「Siri」もアップデートされる。Siriのインターフェースが新しくなり、事前に伝えておかなくても予定をユーザーに思い出させてくれるようになる。
iOS 9ではさらに多くの機能が自動化される予定で、例えば、電子メールによる招待をユーザーのカレンダーアプリに直ちに追加することができる。
Federighi氏は、ユーザーのプライバシーを保護するために、これらの機能を生成するために使用した情報をAppleが利用することはないと強調した。
「交通情報などをユーザーに代わって検索する場合、その検索は匿名で実行される」とFederighi氏は述べた。「第三者にそれを共有することはない。そんなことをするはずがない。情報を管理するのはユーザー自身だ」(Federighi氏)
これらの予測機能に加えて、「Maps」アプリも改良された。Mapsアプリには、時刻表や地下鉄駅の出入り口など、さらに多くの公共交通機関情報がニューヨーク市、サンフランシスコのベイエリア、メキシコシティー、北京など一部の主要都市向けに追加された。「Notes」アプリは刷新され、iPad用の新しいマルチタスク機能が作成された。またAppleは、「News」というアプリも発表した。さまざまなニュースソースを読みやすい単一のインターフェースに集約するアプリである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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