ドイツにある規制当局がGoogleに対し、同社が複数の自社サービスを横断してプロファイリングを行う場合に、事前にユーザーから許諾を得るよう命じた。
ハンブルグ市のデータ保護と情報の自由に関するコミッショナーは現地時間9月30日、Googleがドイツにおけるユーザーデータの取り扱い方法に大きな変更を加えなければ、同社に罰金を科す可能性があることを示唆した。
「Googleは、自らのデータがプロファイリングに使用されることを許可するかどうか、またどの程度まで使用を許可するかについて、ユーザー自身が決定できることを保証するために必要な技術的、組織的対策をとるよう命じられた」と当局は声明の中で述べている。
ハンブルグ市当局が特に問題視しているのは、Googleが2012年にユーザーのプライバリシーポリシーを統合したことの影響だ。このポリシーは、欧州のプライバシー監視機関の間で欧州のデータ保護関連の法律に違反しているとの懸念が広がっていたにもかかわらず、導入された経緯がある。
「Gmail」や「Android」、検索など複数のサービスに登録しているユーザーのデータを収集すれば、「重要な意味を持つ」「ほぼ包括的な」個人の記録を作成できると、規制当局の声明は指摘している。たとえば、詳しい外出記録、家計の状況、住所、習慣が把握できるほか、友人関係や性的指向、さらには交際状況も推測できるという。
コミッショナーを務めるJohannes Caspar氏によれば、当局はドイツでユーザーデータの取り扱い方を改善するための方法をGoogleに提案しているが、「Googleは法的拘束力のある規則に従う意思を見せておらず、ユーザーが管理できる機能を大幅に向上させることを拒否している」という。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」