Googleはテレビ放送周波数帯の未使用帯域が持つ潜在的可能性を示すため、いわゆるホワイトスペースを利用して、南アフリカで学校にワイヤレスブロードバンドを提供する試験プログラムを立ち上げた。
Googleは米国時間3月25日、未使用帯域を利用して、ケープタウン地域の10校にインターネットアクセスを提供すると発表した。この試験プログラムの目的は、利用免許が与えられた周波数帯に干渉することなく、ホワイトスペース上でワイヤレスブロードバンドを提供できると証明することだ。
Google South AfricaのパブリックポリシーマネージャーであるFortune Mgwili-Sibanda氏は同社のブログ投稿の中で、「ホワイトスペースには、低周波信号がより長い距離を伝送するという利点がある。このテクノロジは、乏しい電気通信インフラストラクチャを持つ地方のコミュニティーに低コストで接続性を提供するのに非常に適している。また、人口が密集した都会で、ワイヤレスブロードバンドのサービスエリアを拡大するのにもうってつけだ」と説明した。
米国では、ワイヤレス通信キャリア各社がデータサービスの市場需要に対応するための周波数帯が不足していると不満を訴えており、米連邦通信委員会(FCC)がワイヤレス通信キャリアのために周波数帯を開放する取り組みを行っている。しかし、テレビ局は、自分たちが占有している周波数帯に近いホワイトスペースを他者が利用するのを認めてしまうと、干渉が発生するのではないかと心配しており、無免許でのホワイトスペース利用という案に反対している。
FCCは2010年、無免許でのホワイトスペース利用に関する新しい規則を承認した。その規則には、未使用の周波数帯を追跡し、デバイスが既存のテレビ放送免許所有者と干渉しないようにするデータベースの設置も含まれる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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