HTML5をベースとするMozillaの「Firefox OS」を搭載する初めての端末として、「Keon」と「Peak」が発表された。両端末は、GeekphoneおよびTelefonicaとの協力により開発された。
両端末は、完全な小売販売モデルではなく、同プラットフォームを使用するアプリケーションの構築とテストを開始したい開発者を対象としている。Mozillaは、これらのスマートフォンが2月に提供開始されることを明らかにした。
Mozillaのデベロッパーエンゲージメント担当ディレクターを務めるStormy Peters氏は米国時間1月22日付けのブログ投稿で、「開発者向けプレビュー版のスマートフォンは、モバイルウェブをより多くの人々にとってよりアクセスしやすいものにするために役立つだろう。開発者は、ウェブにとって、そして、すべての人々がウェブにアクセスできるようにするというMozillaのミッションにとって重要である」と述べた。「われわれは現在、オープン規格とオープンコミュニティーのすべての力とともに、Firefox OSを通してウェブの能力をモバイルに持ち込むために取り組んでおり、今回も再び、われわれの取り組みにウェブ開発者を招待したいと思う」(Peters氏)
2端末のうち、スペックの低い機種であるKeonには、Qualcommの1GHzプロセッサ「Snapdragon S1」、3.5インチのHVGAタッチスクリーンディスプレイ、3メガピクセルカメラ、4Gバイトの内蔵ストレージが搭載される予定だ。スマートフォンでは定番のmicroSDサポート、Wi-Fi(N)、GPS機能も搭載されている。しかし、前面カメラは装備されていない。
Peakはそれよりもスペックがやや高く、デュアルコアの1.2GHzプロセッサ「Snapdragon S4」、4.3インチのqHDディスプレイ、8メガピクセルの背面カメラ、4Gバイトの内蔵ストレージが搭載される予定だ。前面にも2メガピクセルのカメラが搭載されており、バッテリ容量も高くなっている。
Mozillaは2012年2月にFirefox OSを発表したが、当時の名称は「Boot 2 Gecko」であった。同社はそれ以来、リリースに向けたパートナーの確保に取り組んでいた。Geekphoneの端末を支持する通信事業者の1社であるTelefonicaは、HTML5ベースの同OSをサポートする意向を示した最初の企業のうちの1社だった。
MozillaはFirefox OSシミュレータのベータ版を2012年12月にリリースしているが、同OSを稼働するために特別に設計された実機としては今回の2端末が初めてとなる予定である。
Mozillaは1月26日に「Firefox OS App Days」を開催し、世界中の開発者に対して「Firefox OSを学び、ハックし、共有し、祝う」機会を設けるとPeters氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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