ソフトバンクのiPadとは“使い方”で差別化--KDDI田中社長

 KDDIは11月30日、auとして初めてとなるiPadの発売を記念したカウントダウンイベントを、午前8時からKDDI デザイニングスタジオで開催した。KDDI代表取締役社長の田中孝司氏はイベント後の囲み取材で、タブレット市場の可能性やソフトバンクとの差別化などについて語った。

――念願のiPad発売について今の気持ちは?


KDDI代表取締役社長の田中孝司氏

 やっと選べるauのラインアップが揃ったなというのが本音。いつ出そうかと思っていたがちょうどいいタイミングで発売することができた。

――7インチというサイズは市場の拡大に寄与する?

 世界的にみて日本のタブレット市場はすごく小さい。おそらく来年はタブレットの時代がくるのではないかと思っている。それに合わせて地下鉄の整備なども進めており、マルチユース、マルチデバイスの時代になると思っている。

――今後、Wi-FiとLTEモデルの比率はどうなると見ている?

 僕も自宅ではWi-FiモデルのiPadを使っているが、これを外に持ち出すのは結構大変だなと思っていた。今回7インチが出たということと、ネットワークにつながることで本当に気持ちよく使ってもらえる。これまでは2割がネットワークモデル、8割がWi-Fiモデルと言われてきたが、この比率が逆転するのではないかと予想している。

――同じくiPadを取り扱うソフトバンクとの差別化については?

 ソフトバンクとどう戦っていくかについては、端末は同じなのでまずは“使い方”を訴求していきたい。2つめはマルチネットワーク。地下鉄などにも対応することで、顧客に「タブレットってすごいよね」と思ってもらえる世界にしたい。

――“使い方”について、すでに具体的な施策も用意しているのか?


「iPad mini Wi-Fi + Cellularモデル」

 「auスマートパス」をタブレットでも使えるようにして、スマートフォンのサイズではできなかったことを可能にしていきたい。これまでiOS向けのアプリは100くらいしかなかったが、これを12月には200まで増やしていきたい。ゲームについてもグリーと協力してタブレット向けのゲームを用意したい。そして本命はやっぱりビデオ。「ビデオパス」は少し遅れているが来年の早い段階で皆さんにお届けしたい。

――ドコモはタブレットの料金割引キャンペーンを積極的に展開しているが。

 最近よく思うが、顧客のマインドはどちらかというと、料金よりも端末を使って何がしたいかということに相当移ってきている。ドコモはいろいろなキャンペーンを展開しているが、あまり顧客には響いていないと思っている。僕らがやるべきことは端末を使って何ができるかということを、もっと伝えること。

――法人からのiPadの引き合いは?

 法人はどちらかというとスマートフォンよりもタブレットの引き合いが多い。またiPad miniよりも画面の大きいRetinaモデルのiPadを求めている。法人も外出先でPCの代わりにタブレットを使いたいというニーズがあるので、そこについてもどんどん提案していきたい。

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