NHK、「スーパーハイビジョン」で五輪のパブリックビューイングを実施

 ロンドン五輪を次世代の超高精細映像で――NHKは夏季五輪ロンドン大会期間中の8月12日まで、渋谷など国内3カ所で「スーパーハイビジョン」によるパブリックビューイング(PV)を実施している。いずれの会場とも入場は無料で、事前予約なども不要(立見席あり)。

 スーパーハイビジョンは、NHK放送技術研究所が将来のサービス化を目指して研究開発を進めている次世代放送システム。ハイビジョンの16倍(3300万画素)の超高精細映像と22.2chのマルチチャンネル音響により、これまでにない臨場感のある映像や音声が提供できる。実際の放送サービスとしては2020年の実用化試験放送実施を目指している。

 PVを実施しているのは、東京・渋谷のNHK東京放送センター横にある「NHKみんなの広場 ふれあいホール」および「NHKスタジオパーク」、秋葉原の「ベルサール秋葉原」、そして福島県福島市のNHK福島放送局内の3カ所。このほか、海外でも英国3カ所(BBCが協力)、米国で1カ所(同NBC)でも同様の展開が行われている。

 520インチの大画面が用意されているふれあいホールをはじめ、各会場には300インチ以上の大型スクリーンを用意。22.2ch音響も完備されており、これまでにない迫力の映像や音声を体感できるという。秋葉原会場の外には85インチ液晶テレビも設置されており、通りすがりにもPVが楽しめるようになっている。

 現地との時差の関係から、生中継が行われるのは7月30日のみ。それ以外については前日に収録された競技のダイジェストをまとめた形で上映する。「スーパーハイビジョン」の上映は、これまでも「愛・地球博」(2005年)や毎年の「技研公開」などで行われているが、同時に複数地点で実施すること、また前日などに収録したコンテンツを短期間で制作して上映するのも今回が初めてとなる。

 コンテンツは、BBCの協力を得て現地で制作する。そこから世田谷の放送技術研究所で一度受けた後にPV会場各地へ配信する仕組み。海外からの生中継や短期間での制作を行うことについて、技研所長の藤沢秀一氏は「将来の放送サービス化を目指す上でも重要な経験になる」との見方を示している。

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