Googleは、YouTube動画の楽曲をMP3に変換する人気の高いサイトに対する取り締まりを始めたようだ。
ブログTorrentFreakによると、YouTube-MP3.orgは、YouTubeの親会社であるGoogleから、このような方法での動画変換はYouTubeのサービス利用規約に違反していることを同サイトの運営者に通知する書簡を受け取ったという。TorrentFreakは書簡を実際に目にしたと述べている。
さらにYouTubeは、YouTube-MP3.orgのサーバから同サイトへのアクセスを遮断したようである。
YouTubeの広報担当者は、「われわれは、自社のサービス利用規約に対する違反を常に重要視してきた」と述べた。「これからも、違反サイトに対し、サービス利用規約の遵守を徹底していくつもりである」(YouTubeの広報担当者)
4大レコード会社は何カ月も前からYouTubeに対し、このような種類の変換を提供する多数のサービスを阻止するための対策を強化するように圧力をかけていた。2011年12月には、大手レコードレーベルを代表する業界団体である全米レコード協会(RIAA)が、Googleによるオンライン上の著作権対象物の保護状況を評価する「レポートカード」において、変換サイトの問題を指摘した。
またRIAAは、「YouTubeは、コンテンツIDシステムを『操作』する方法や、音楽動画からオーディオコンテンツを抽出してMP3ファイルを作成する方法を説明する動画をホストしている」と記した。
YouTubeは多大な費用をかけて、音楽ビデオのライセンスを取得し、ユーザーが自分のクリップに無料で音楽を取り込めるようにした。しかしGoogleは、自由な文化を最も強く支持する企業の1つでもあり、検閲からのインターネットの保護を訴えている。
Googleにとって、高品質なメディアにおける自社の利益を維持しつつ、インターネットのオープン性を訴えるのは厳しい綱渡りである。
前出の書簡が、独立した動きなのか、あるいは、YouTubeから変換サイトを排除しようというより大きな活動を反映するものなのかについては、今後の動きを見守る必要がある。
TorrentFreakによると、同書簡を記したのはYouTubeの次席プロダクトカウンセルを務めるHarris Cohen氏であるという。同氏は、同サイトが今後も現状通り運営を続ける場合、「法的な結果」につながる可能性があると記したと伝えられている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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