米国時間6月6日、全体で見ると少数ながら、かなりの数のインターネットユーザー向けに、IPv6サービスの提供が開始された。
6日には全世界でInternet Society主催のイベント「World IPv6 Launch」が行われ、複数の技術系大手企業がこのイベントを通じてIPv4の後継であるIPv6の普及促進を目指すことになった(正確には、このイベントが始まったのは米国太平洋夏時間の6月5日午後5時だが、世界的なイベントの場合、時差の問題があるため6日という扱いになっている)。
イベントは既に始まっているが、主催者は問題が起こりやすい初期段階でのIPv6のパフォーマンスを記録したいと考えており、集められたデータでIPv6接続の導入状況が表示されている。
筆者は、(使用しているインターネットサービスプロバイダー(ISP)がIPv6に対応して以来利用可能になった)「Chrome」ブラウザ用拡張機能「IPvFoo」を使ってIPv6サービスの導入状況を確認している。それによれば、GoogleとFacebookは既にIPv6の提供を開始しており、bing.com、google.com、gmail.com、youtube.comなどの主要なサイトでもIPv6が使われている。これまで、IPv6サービスを利用するには、http://ipv6.google.com/のようなIPv6専用アドレスを使う必要があった。
米YahooのIPv6エバンジェリストJason Fesler氏は、IPv6経由でコンテンツを提供するサイトでも、実際にIPv6経由で配信されるデータの割合はおよそ0.5%と推計している。だが、月を重ねるにつれてその数は急速に増えていくはずで、1年後には「10%から15%の範囲になる」とFesler氏は見ている。
今回のIPv6イベントの目的は、ISP、ウェブサイト運営者、および一般の人々に対してIPv6の利用を促すことにある。この取り組みを軌道に乗せるため、イベントに参加しているMicrosoft、Facebook、Google、米Yahooなどの企業は、既に自社の主要ウェブサイトのコンテンツを恒久的にIPv6で配信している。また、Comcastなどの企業も、一部の加入者に対してIPv6での接続を開始している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」