ミクシィ、新プラットフォーム「mixiページ」を開始--個人や企業がmixiから情報発信

岩本有平 (編集部)2011年08月31日 16時14分

 ミクシィは8月31日、同社が運営するソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「mixi」にて、ソーシャルページサービス「mixiページ」の提供を開始した。あわせて、mixiページ作成管理サイト「mixiページナビ」を公開した。

 mixiページは個人ユーザーから企業、ブランドなどがソーシャルグラフに最適化されたウェブページを作成し、情報発信できるサービス。作成者は、ページ上で自らコンテンツを発信したり、そのページをフォローするユーザーとコミュニケーションをとれる。ページ上のアクションは、ユーザーのマイミクシィ(マイミク:mixi上の友人)にも近況として共有されるため、友人を通じて広く情報を波及させることができる。

 ページの作成はmixiユーザーであれば誰でも可能。つぶやきや新着情報の発信、プロフィール情報の表示といった基本機能に加えて、日記や写真の投稿、画像や動画、Flashコンテンツなどを表示するホワイトボード、ユーザーからの投票を受け付けるQ&A機能などを利用できる。またTwitterと連携してツイートを取り込んだり、mixiページの更新情報をつぶやいたりすることもできる。背景画像などのデザインやメニューのカスタマイズにも対応する。

 サードパーティーが提供するアプリケーション「mixiページアプリ」を導入することで、mixiページ上でECやクーポン発行、来店予約など、さまざまな機能を提供できるようになるという。アプリにもソーシャルグラフを活用することが可能で、たとえば「友人3人が希望すればもらえるクーポン」を発行する、といった使い方もできるようになる。

ミクシィ代表取締役副社長兼COOの原田明典氏 ミクシィ代表取締役副社長兼COOの原田明典氏

 ページはPCおよびスマートフォン、携帯電話の3つのプラットフォームに対応。インターネット上に公開し、mixiにログインしなくとも閲覧できるよう設定することも可能だ。

 同日開催された発表会でミクシィ代表取締役副社長兼COOの原田明典氏は、今回発表したmixiページについて、「これまで提供してきたmixiアプリ、Graph APIに次ぐオープン化の第三弾」と説明する。これまでのオープン化は、プログラミングなどの知識が必要なものばかり。一般の企業や店舗が利用してソーシャル化の恩恵を受けることは難しかった。今回のmixiページを導入により、「ソーシャルがあまりわからない企業や店舗でも、ソーシャルを活用できる環境を簡便化できる」(原田氏)という。

  • 今回のリニューアルの位置づけ

 今回のmixiページの提供にあたり、原田氏は「mixiタウン構想」を掲げる。これまでmixiには、友人の日記やつぶやきなど、友人との交流を図るプライベート(クローズド)な機能と、ニュースやコミュニティなど友人以外を含めた全体での交流を図るパブリック(オープン)な機能が提供されてきた。これをそれぞれ「Home(住宅地)」「Town(商業・交流)」の2エリアと定義。これまでサービスの中心だったHomeに加えて、Townの部分にも注力していくとした。

 ミクシィでは、Townエリアにさまざまなコンテンツや企業、サービスなどを誘致していくが、mixiページの提供はその第一弾という位置づけとなる。今後はmixiアプリやコミュニティ、mixiニュースなどもリニューアルし、ソーシャルグラフを使ったサービスを展開していくという。

 これにあわせて、ポイント課金プログラム「mixiペイメントプログラム」も拡張。ポイントサービスである「mixiポイント」のmixiページでの利用、課金サービスの提供支援などを行っていく。さらに決済機能なども提供していくことで、mixi上でのビジネス展開を支援していく。

  • 「mixiタウン構想」

  • サードパーティーが提供する「mixiページアプリ」でコマースやクーポンをはじめとした機能を提供していく

  • 「mixiページ」開始にあたり、ビジネス支援も強化

 すでにディズニーやローソンがmixiページを公開しているが、企業や有名人などがページを立ち上げる予定。さらに今後は、チェックインスポットの連携機能やアクセス解析機能を提供するほか、有名人や企業などの公式ページ向けにページ認証申請を受け付けるとしている。

 ミクシィでは今回の発表にあわせて、mixiのロゴもリニューアルしている。今後、サービス各所に随時新ロゴを導入していく。

 発表会に登壇したミクシィ代表取締役社長の笠原健治氏は、mixiのユーザーが2000万人、パートナーが3000超となっている状況をあらためて説明。「ユーザーの人種が多様化している中で、ホームとタウンをソーシャルグラフでつないで多くのニーズに応えるものにしていく」とコメントしている。

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