Intelの最高経営責任者(CEO)のPaul Otellini氏は、Appleの世界に秩序があるのに対して、「Android」の宇宙は「混沌」だとみているが、Googleはより管理されたモデルに移行していくものと考えている。
Otellini氏は米国時間5月17日、カリフォルニア州サンタクララで開催のIntel投資家会議で、「Appleの目的は、エクスペリエンスや価格設定を管理できるように、あらゆるものを隅々まで管理することだ」と述べた。
しかしOtellini氏によると、GoogleのAndroidは全く違っているという。「Googleのモデルは、できるだけすそ野を広げようというものだ。その理由は、Googleがどうやって収入を得るかということだ。同社はAndroidを売って収入を得ているわけではない。クリックから売り上げを得ている。結局のところ、Androidが浸透すればするほど、Googleが最終的に得る金額は大きくなる。そこから広告収入が生じるからだ」。同氏は、Androidの成長は断片化のダイナミクスに後押しされていると断言するアナリストへの回答として、このように述べた。
「Androidは産みの苦しみを味わっているところだと思う。どうやって混沌から秩序を生み出すのだろうか」(Otellini氏)
Otellini氏は現在のAndroidを、Microsoftが「Windows」に秩序を与えようとしていたころに経験した試行錯誤と比較した。Windowsは、Intelの「x86」アーキテクチャで主に稼働するようになるまでに、長い間、DECの「Alpha」、IBMの「PowerPC」、ARM、MIPSなど、さまざまなプラットフォームで稼働していた。
断片化は時間とともに修正されるだろうとOtellini氏は述べている。「前方互換と後方互換、検証機能といった概念は、Androidのエコシステムに徐々に課されていくだろう。(Androidの)アンチフラグメンテーションについての記事を読めば、それがまさに現在起こっていることだと分かる」(Otellini氏)
Otellini氏はまた、Appleが今後、「Mac」ラインをほかのチップアーキテクチャに移行させるのではという懸念を和らげようとした。「Macでの(Appleの)成長は、Intelに移行してから4倍に増えている。またその市場シェアも、Intelに移行してから4倍に増えた。つまりその価値提案は、Appleに大きく貢献した」と同氏は言う。
「Macラインが近い将来、ほかの方向に進むことはないと思っている」(Otellini氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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