Adobe Systemsは米国時間3月23日、テレビ会社が視聴者に対し、自社の番組を好きな場所で視聴できるようにするためのサービス「Adobe Pass」を発表した。これにより、例えばケーブルテレビ加入者は、コンピュータ、タブレット、または携帯電話で番組を視聴できるようになる。
このような共有サービスはこれまで、著作権管理の問題により、実現が難しかった。プレミアムコンテンツを作るビデオ制作者らは、それが手当たり次第に配信されるのを好ましく思わず、また、多種多様なデバイスのサポートは複雑でコストがかかるためだ。
Adobe Passサービスは、Adobeによると「TV Everywhere(どこでもテレビを)として知られる業界の動き」の鍵を握るもので、Adobeのソフトウェア「Flash」とウェブ技術HTML5を組み合わせることにより、これらの問題を緩和することを目的としている。ユーザーはこのサービスにログインするだけでよく、Flashか標準的なブラウザさえあれば、それ以外に新たに何かをダウンロードする必要はない。
Adobeは声明で、「Adobe Passソリューションにより、コンテンツプロバイダーとプログラマーは、変化する市場に適応することができる。消費者は、1社のプロバイダーのみに加入した状態で、リビングルーム以外でも有料テレビを視聴できるようになる」と述べた。
同サービスは、「Windows」「Mac OS」「Android」「iOS」「Blackberry OS」「Google TV」に対応するとAdobeは述べた。また、Turner Broadcasting System、MTV Networks、Comcast、およびSynacorといった、コンテンツ制作会社と配信会社の両方を含む有料テレビ業界数社との提携がすでに結ばれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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