独立行政法人情報通信研究機構(NICT)は6月6日、セキュリティインシデント対策技術「nicter(Network Incident analysis Center for Tactical Emergency Response)」をInterop Tokyo 2007で公開すると発表した。
NICTでは、ネットワーク上で観測・検知した攻撃をリアルタイムで自動分析・可視化する技術や、マルウェアの検体ひとつを5分程度で自動解析し、その構造、挙動、感染の仕組みなどを明らかにする技術も確立している。
nicterは、これらの技術を活用したもので、「マクロ解析システム」「ミクロ解析システム」「マクロ-ミクロ相関分析システム」「インシデントハンドリングシステム」――の4つのサブシステムで構成される。
Interop Tokyo 2007では、イベントの中核を担うネットワーク「ShowNet」に導入し、ShowNetに対するネットワーク攻撃をリアルタイムで分析・可視化、そしてShowNetで収集されたマルウェアを自動解析するなどの実証運用を公開する。解析したマルウェアの情報は、ShowNet全体を管理するNOC(Network Operation Center)によって有効利用される予定。
NICTでは今後、ネットワーク攻撃分析技術とマルウェア解析技術とを融合させ、インシデントに対する有効な対策の導出を含む統合的なインシデント対策技術の確立に取り組むとしている。
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