MicrosoftはWindows PCにインストールされる同社海賊版対策ツールがどのように動作するのか完全に明らかにすると言明してきた。
「Windows Genuine Advantage(WGA)Notifications」と呼ばれる同ツールは使用しているWindowsが正規製品であるかどうか確認するように設計されている。ただし、同ツールはまた、Microsoftと毎日交信して確認を取るということを、同社は米国時間6月7日に認めた。
ユーザーの中にはこの確認動作を警戒する人もいる。人権擁護を訴える活動家Lauren Weinstein氏もその一人。同氏は自分のブログでWGAのことをスパイウェアだと批難している。
Microsoftは同氏の意見に反論している。WGAが定期的にMicrosoftと交信することには悪意はなく、必要なメンテナンスが目的だと述べている。
「WGA Notificationsプログラムはサーバ側の環境設定を確認して、WGAの機能を有効にするかどうか決定している」と同社関係者は電子メールによる声明で述べた。「試験運用の一環として、必要があればMicrosoftがWGAの機能を無効にすることもできる」(同関係者)
Microsoftが述べたところによると、PC起動後に実行される同社との確認作業には、ユーザーに関する重要なデータは含まれていないという。それでも同社はユーザーのIPアドレスとタイムスタンプは取得することになると、Weinstein氏は自らのブログに投稿している。
Weinstein氏は6日、同氏のブログに「WGAの動作が本当にスパイウェアに該当するかには議論の余地がある」と記している。さらに、問題はMicrosoftが十分に情報を提供しているかだ、と同氏は付け加えている。
Microsoftでは、WGAの動作についての情報が十分用意されていないと認めているが、同ツールがスパイウェアだという意見には反論している。同社ではその理由として、ユーザーの同意なしでインストールされることがない点、そして、悪意ある目的に使われていない点を挙げている。また、Microsoftでは、同ツールの動作をユーザーに明確にするため、ソフトウェア利用許諾の修正を含む複数の方法を検討している、と同社関係者は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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