ジャスダック証券取引所(JASDAQ)は3月19日、市場運営に関わるシステムの開発資料が、ファイル交換ソフト「Winny」を介して流出していたことを明らかにした。JASDAQによると、システム開発委託先である日立製作所の外注先企業から、システム開発に関する手順や作業スケジュールが流出した。
これらの情報は、いずれも2004年10月〜2005年1月におけるシステム構築工程に関するものという。JASDAQはこの時期、証券取引所免許を取得し、サービス拡充に向けた準備を進めていた。
JASDAQはその後、2006年1月にシステム・リプレースを行なっており、流出した資料の内容が旧システムに関する情報であることから「通常の市場運営業務に影響はない」(同取引所)としている。
日立製作所も同日、情報流出に関して説明を行なった。協力会社の社員が所有するパソコンがウイルスに感染したことで、受託したシステムの開発に関する情報がWinnyネットワーク上に流出したという。2005年9月にこの事実を知ったが、「Winnyの特性上、被害の拡大を防止するため」として、これまで公表は控えていたという。日立では顧客へ謝罪し、今後の再発防止に全力で取り組むとしている。
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