Microsoftが米国時間6日に「Windows AntiSpyware」アプリケーションのベータ版を発表した。
同社は、Windowsユーザーに対してスパイウェアから身を守る手段を提供する目的で、この製品を開発した。スパイウェアは、ユーザーの気付かぬうちにコンピュータにインストールされてしまうソフトウェアのことで、画面にポップアップ広告を次々に表示したり、コンピュータの動作を密かに監視したりする。同社によると、このスパイウェア対策ツールは、コンピュータの動作速度向上や、ウェブ関連の問題低減にも役立つという。
同ツールは、Microsoftが12月に買収したスパイウェア対策ツールベンダGIANT Company Softwareの技術をベースに開発された。ベータ版は現在、同社のウェブサイトで公開されている。このツールには既知のスパイウェアを削除する機能が搭載されているが、Microsoftによると、同社は今後も新しいスパイウェアに関する調査を続け、それらに対処する機能を自動アップデートで提供していく予定だという。
Microsoftはこれまでスパイウェアに対抗する手段を少しでも早くユーザーに提供しようと、ベータ版の公開に向けた作業を急いで進めてきたと、同社のSecurity, Business and Technology部門でプロダクトマネジメントディレクターを務めるAmy Carrollはいう。同氏は、このベータ版がGIANT買収から21日目で完成したと述べる。
「不正行為からユーザーを守ることが、われわれの目指すゴールだ。ユーザーからMicrosoftにスパイウェア関連の問題が報告されるケースが増加している。アプリケーションのクラッシュに関する報告の3分の1以上が、実はスパイウェアに起因するものだ」(Carroll)
Carrollによると、ポップアップを表示するなど単純な迷惑行為を行うだけにとどまらない、より悪質なスパイウェアも増えているという。これらのプログラムは、 コンピュータのパフォーマンスを大幅に低下させるといった問題だけでなく、個人情報の盗難などのような犯罪に利用される可能性がある。
また同氏は、昨年公開したWindows XP Service Pack 2で一部のアプリケーションに問題が発生したことについても、スパイウェアが原因の一部として挙げられると述べる。
Microsoftはこのほかにも、Windows 2000以降のバージョンを利用する顧客に対して、ウイルスなどの悪質なプログラムを削除するツールを1月11日から提供開始することも発表した。同社によると、このアプリケーションのアップデートは月例のセキュリティパッチとともに配布されるか、必要に応じてそれ以上の頻度で提供されることになるという。同パッケージは、Microsoftが既にリリースしている多くのソフトウェア削除ツールを集約したものになる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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