Microsoftは、Windows XP Service Pack 2(SP2)を個人ユーザー向けにも配信し始めた。ただし、全員に行き渡るにはしばらく時間がかかるようだ。
Microsoftは、米国時間の18日夜から一部のコンピュータユーザーがSP2を受け取り始めたことを明らかにした。同アップデートは現在、Windows XPの自動更新機能が有効になっているPCに送られている。しかし、80Mバイトを越える容量を持つこのパッチを全ユーザーに配信するには少なくとも数週間はかかるだろうと、同社関係者は19日に語った。
「10月までには希望者全員が入手できるようになる」(同社関係者)
SP2をWindows Updateサービスに登録すれば、MicrosoftによるSP2の投入作業は終了となる。同社は、企業がテストを完了するまでパッチの入手を回避できるよう、自動処理での同アップデートの配信を延期している。またMicrosoftでは、すでにこの新しいソフトウェアの影響を受けるアプリケーションの一覧を公表している。
一部のセキュリティ研究者は、SP2のなかですでにいくつかの欠陥が見つかっていると警告を発しているものの、全体としてはSP2パッチを導入することでWindows XPのセキュリティが大幅に改善するといわれている。
Microsoftによると、SP2ではシステムのコードや構成を変更することで、ネットワークデータやプログラムメモリ、ブラウジング、電子メールメッセージなどの処理に関してセキュリティが強化されているという。たとえば、改良されたファイヤウォールは、PC上にある悪質なアプリケーションが勝手にインターネットに接続しないようにするために、これらのプログラムが接続を試みるたびにユーザーに対して具体的な許可を求めるようになっている。
開発に1年近くかかったSP2について、2003年の8月11日にはじまったMSBlastワームによる攻撃に対するMicrosoftの回答と見る向きは多い。Microsoftでは、同ワームに悪用されたセキュリティホールを修正するパッチを実はその26日前に公開していた。そして、この欠陥を活用したウイルスが登場するとの予想が広まっていたにもかかわらず、多くのユーザーはこのパッチをインストールしていなかった。
Microsoftの関係者は、アップデートの需要でサーバがダウンしないよう、1日にアップデートできるPCの上限を決める予定だとしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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