カリフォルニア州レッドウッドシティ発--サンマテオ郡の判事は米国時間5月6日、報道機関グループからの要請について、検討することを拒否した。同グループは、警察が「iPhone」の試作機と思われる端末の売却に関する情報を得るため、Gizmodo編集者の自宅を家宅捜索する際に提示した法的根拠の開示を求めている。
Stephen Hall判事は6日、審理を求める同グループからの要請を拒否し、4月に捜査令状に署名した判事に本件を任せた。この判事は来週、報道機関グループ側の言い分を聞く予定だ。
地区検察局は、米CNETやAssociated Press、Bloomberg、Los Angeles Timesなどの報道機関が6日に裁判所へ提出した法律文書で提起した要請に反対した。検察は、自分たちには「進行中の捜査の安全を維持」する権利があり、「捜査令状についての宣誓供述書を開示すると捜査に悪影響が及ぶ可能性がある」と主張した。
情報を非公開にしたのは、当該文書には警察が関心を抱いている2人の人物の名前が含まれており、警察はそれらの人物に警戒感を与えたくないからだ、と報道機関グループ側の弁護士はStephen Wagstaffe次席検事から話を聞いた後で述べた。
検察はまた、非公開にされた宣誓供述書は「公的記録ではないので、いかなる公的記録法の下での要請も適用されない」とも述べた。
Jason Chen氏宅の捜査令状(カリフォルニア州におけるニュース編集室の捜索に関する法律の下では無効な可能性がある令状)に署名した判事は、Clifford Cretan判事である。Cretan判事は現在、別の裁判で判事を務めており、来週まで今回の要請について検討しない見通しだ。
Wagstaffe次席検事は米CNETとのインタビューの中で、「まだ捜査は終わっておらず、われわれが話を聞きたい人々もいる」と述べた。Wagstaffe次席検事は、「捜索は適切だったとわれわれは考えている」と話し、Chen氏の自宅オフィスを捜索した地区検察局の判断を擁護した。4月の家宅捜索で押収されたコンピュータをめぐるChen氏側弁護士との話し合いは今も続いている、とWagstaffe次席検事は話した。
iPhoneをめぐるこの事件は、Appleの27歳のコンピュータエンジニアであるGray Powell氏が3月、カリフォルニア州レッドウッドシティのドイツビアガーデンに4G iPhoneらしき端末を置き忘れたことから始まった。Wired.comが5月6日に報じたところによると、21歳のBrian Hogan氏はその携帯電話を見つけたことを認めているという。Hogan氏は友人の力を借りて、複数のテクノロジニュースサイトに連絡を取り、最終的にその携帯電話を5000ドルでGizmodoに売った。
本件を担当する検察官らは、重大な窃盗事件を捜査していると述べているが、まだ告訴は申し立てられていない。警察はHogan氏、そして、Gizmodoへの売却に関連するもう1人の匿名男性を尋問している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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