Googleは、アドレス数が多い次世代インターネットプロトコル(IP)の利用を推進する取り組みの一環として、IPv6経由で「YouTube」を利用可能にした。
現在のIPv4からIPv6への移行には時間がかかっており、コンピューティング業界にとって難題となっている。しかしながら、これまでGoogleは、十分に信頼性の高い接続を確保したユーザーに対して、徐々にIPv6での同社サービスの提供を開始しており、2008年3月にはIPv6で検索サービスを提供するようになった。
GoogleでIPv6ネットワークに専門的に取り組むLorenzo Colitti氏およびSteinar H. Gunderson氏は米国時間2月5日、公式ブログへの投稿に「IPv6の対応が最も求められてきたサービスは、疑いなくYouTubeであった。このすべてを考慮して、IPv6でYouTubeが利用可能になり、世界中の一握りのサイトから『Google over IPv6』のパートナー企業にまで動画のストリーミング配信が始まることを誇らしく感じている」と記した。
IPv4とIPv6のアドレスの間に互換性はないため、IPv6への移行は業界にどちらとも決めかねる難題をもたらしてきた。利用できるサービスがないため、サービスとセットになった新たなIPv6ネットワークを構築するインセンティブが欠けていたのと同時に、利用できるネットワークがないため、(IPv6での)サービスへのインセンティブにも欠ける状況が存在していた。
とはいえ、IPv4の未割り当てアドレスが減少の一途をたどる中で、こうした状況にも次第に変化が生じている。とりわけGoogleは、IPv6への移行を世界中で推し進めようと努めてきた。
IPv6導入のカギを握る大きな要因の1つに、ISPによるサポートが挙げられる。だが、Comcastは、顧客向けに2010年よりトライアルプログラムを提供し、IPv6への移行へと試験的に取り組む方針を掲げている。
ComcastはIPv6トライアルへの参加者を募集するフォームにて「IPv6への移行に備えるため、2010年中に顧客とともにComcastのプロダクションネットワーク内で複数のIPv6のテクニカルトライアルを実施する予定である。すべての参加希望ボランティアが考慮の対象となる」と記している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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