マイクロソフトは5月29日、同社の提供する新検索エンジン「Bing」について説明会を開催した。Bingはコードネーム「Kumo」として開発が進められていたもので、今後同社が提供するウェブ検索のブランド名はBingに統一される。
Bingは、米国およびカナダにて6月3日に正式ローンチとなり、Bing.comのURLよりアクセス可能となる。マイクロソフト オンラインマーケティング本部 業務執行役員の浅川秀治氏によると、日本では同日よりBing.jpにてベータ版が利用できるとのことだ。
これまで同社では、ウェブ検索として「Live Search」を提供していたが、Bing提供開始後にLive Searchにアクセスすると、Bing.comにリダイレクトされる。数カ月後には、Liveブランドはコミュニティサービスなどのブランド名としてのみ利用されることになる。
米国で提供される正式版では、「ショッピング」「旅行」「健康」「地域情報」の4つの分野で、ユーザーの意図したものにより近い結果が表示できるような仕組みが用意される。例えば特定の製品名を検索すると、その製品の価格比較を表示したり、ユーザーレビューを表示したりといった具合だ。このようにBingは、「ユーザーがこの商品を購入するにあたっての意志決定を支援する。意志決定エンジンと呼んでいるのはそのためだ」と、米Microsoft リサーチ&ディベロプメント シニアバイスプレジデントのSatya Nadella氏は説明する。
このように、特定カテゴリでより詳細なコンテンツを表示する機能は、ウェブ検索に加えて同社のパートナーから提供された情報によって表示される。ただし日本で提供されるベータ版では、こうした意志決定支援機能はまだ搭載されていない。浅川氏は、「機能搭載の検討はしているが、米国と同じようにショッピングや旅行などの分野で提供するかどうかは決まっておらず、ユーザーのニーズやパートナーとの連携で今後検討していきたい。また、その機能の搭載時期は未定だ」としている。
ただし、日本にはサーチテクノロジーセンターが設立されており、日本市場にフォーカスした活動も行っている。Bingで搭載予定の日本市場向けの機能としては、「MSN相談箱」といったQ&Aサイトとの統合や、コンテキスト検索などが予定されている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス