米Yahooが大手オンライン音楽サービスへのある種の案内役になろうとしている。これは先週、同社幹部らが明らかにしたものだ。「Yahoo! Music」のユーザーは、ウェブページを自分で開設し、そこで「iTunes」や「YouTube」「Amazon」「Last.fm」「Pandora」といったサイトが提供するコンテンツの追跡が可能になる。
Yahooはホームページの見直しを進めており、他サイトのコンテンツを同社のページに集約することを目的としている。今回の動きもその一環だ。Yahooはもともとディレクトリ型(の検索エンジン)だったが、前最高経営責任者(CEO)のTerry Semel氏らが同社をメディア企業に作り変えようとした。しかし、今回の動きにより、Yahooはかつての姿により近付くことになる。
Yahoo Musicの新計画は、同社にとっていくつかの明確な利点がある。まず、Yahooは、ライバルがひしめく分野における競争から解放される。また、同社は大手レコード会社4社から請求されている莫大なライセンス料も支払う必要がなくなる。しかし、果たして音楽を入手するためにわざわざYahooに立ち寄る必要のある人がいるのかは大いに疑問だ。
まず、音楽ファンの大部分が楽曲購入にiTunesを使用している。ますます多くの音楽ストアが現れてきており、それらの多くが類似した機能を提供している。楽曲のダウンロード(iTunes、Amazon、Wal-Mart)やストリーミング(iMeem、iLike、近日開始予定のMySpace Music)を提供する場所は多く存在する。
Yahooが音楽のサブスクリプションサービスを2008年に入ってから終了したのは賢い選択だったと筆者は考えている。しかし、消費者が楽曲へと誘導してくれる誰かを必要としていると考えるのは筆者にとって難しい。たとえそうだとしても、Yahooがこの役割を担うことができるのだろうか?
編集部注:Last.fmは、CNET Newsを発行するCBS Interactiveの関連会社です。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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