インターネットイニシアティブ(IIJ)は8月28日、同社が独自に開発した、メールシステムに送信ドメイン認証技術「SPF/Sender ID」を実装するメールフィルタプログラムを、オープンソースとして無償で公開した。
SPF/Sender IDは、送信者のドメイン名からDNS上の送信メールサーバ情報を取得し、直近の送信メールサーバのIPアドレスが含まれているかを調べることによって、送信メールのドメイン認証を行い、送信元を詐称した迷惑メールを防止することができる送信ドメイン認証技術。
SPF/Sender IDが機能するためには、メール送信側と受信側両方での対応が必要となるため、多くの企業やISPの参加が必須となるが、これまで、受信側で必要となるメールフィルタプログラムが動作が不安定であったり、導入コストがかかるなどの課題をかかえていたため、普及を促進する上での妨げとなっていた。
今回、商用サービス環境下でも安定的に稼動するメールフィルタプログラムを無償で提供することにより、企業やISPへの導入を促し、送信ドメイン認証の普及拡大を目指す。
IIJでは今後、財団法人インターネット協会(IAjapan)と連携し、サポートや付随するドキュメントを提供するほか、電子署名ベースの送信ドメイン認証技術である「DKIM」に対応したメールフィルタプログラムの公開や、企業やISPの要求に即した機能の強化を行うとしている。
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