AT&Tが成長著しいクラウドコンピューティングサービスのプロバイダとして、ネットワーキングやストレージサービスを提供するという。米国時間8月4日夜、 Wall Street Journalのオンラインサイトが報じた。
GoogleやIBM、Amazon.comなどのIT企業大手も取り組むクラウドコンピューティング。このサービスを利用することで、顧客企業は自らのデータセンターの維持に関わる負担をなくすことができる。Wall Street Journalによると、AT&Tにとって最初の顧客は、Teamusa.orgをはじめとする五輪関連のサイトを運営する米国五輪委員会になるという。米国五輪委員会は、AT&Tのサービスを利用することで、北京五輪の開催期間中に運営サイトへのトラフィックが急増しても、ビデオや試合結果を提供できるよう対応する。
AT&Tがこのサービスの対象顧客と見込んでいるもう1つの業界がEコマース。AT&Tの製品開発担当バイスプレジデントJim Paterson氏は、Wall Street Journalに対し、オンライン販売業者は同サービスを利用して、感謝祭の翌日に見られるような購買活動の急増に耐えられるようになるという。
クラウドコンピューティングは大企業にとってもとても魅力あるサービスだが、その一方でリスクも存在する。7月、「Amazon Simple Storage Service(S3)」が停止し、多くの企業がデータにアクセス不能となった。Amazonは被害を受けた顧客に自動クレジットを発行したが、この不具合により、顧客は自らコントロールできないデータセンターに依存することの怖さを見せつけられる格好となった。
Wall Street Journalの報道があった翌日の5日午前、AT&Tは「AT&T Synaptic Hosting」サービスの提供を正式に発表した。同社が「スーパー・インターネット・データセンター」と証するゲートウェイは5つの地域に作られるという。具体的にはニュージャージー州ピスカタウェイ、サンディエゴ、メリーランド州のアナポリス、シンガポール、アムステルダムの5箇所という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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