M・アンドリーセン氏、「Mosaic」誕生以降の15年を語る

文:Caroline McCarthy(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル
2008年04月28日 14時01分

 サンフランシスコ発--「結局、これまでインターネットはきわめてうまく機能してきた」。業界の大黒柱であるMarc Andreessen氏は米国時間4月24日午前、当地で開催された「Web 2.0 Expo」で聴衆に向かってこのように述べた。

 Federated Mediaを率いるJohn Battelle氏がインタビュアーを務めたAndreessen氏の基調インタビューは、どことなくウェブの遠い過去(15年前のことである)をさかのぼる歴史の授業の様相を呈し、その後は不確定な将来に対する展望という不可避なテーマについて語られた。

 「当時は非常に人々を混乱させる時代だった」とAndreessen氏はインターネットの黎明期について語った。Andreessen氏が開発したブラウザの「Mosaic」はその後「Netscape」「Mozilla」そして最後には「Firefox」に進化したが、Mosaicの初期の時代には、「ビジネス世界やマスコミの大部分の一般的な見解は、将来は双方向テレビが主流になるというものだった。(中略)当時、インターネット、そしてウェブやMosaicは本当にかなり反逆的な学術研究プロジェクトだった」(Andreessen氏)

提供:Seth Rosenblatt/CNET Networks

 しかし、Andreessen氏の現在のプロジェクトであるNingも同様にかなり反逆的である。このしゃれたドットコム企業はソーシャルメディアのブームに進出し、加入者に技術的な知識がなくても自分のソーシャルメディアネットワークを構築できるサービスを提供している。同社の財政的な基盤になっているのはAndreessen氏のシリコンバレーにおける信用性のみならず、高騰する同社の評価額と最近の6000万ドルの資金調達ラウンドであるが、Andreessen氏がこれは経済的な「核の冬」に備えたものであると語ったのは有名である。

 Battelle氏に「核」発言について尋ねられると、Andreessen氏は「今後何が起こるかわたしには全くわからない」と述べた。「われわれの業界にとって大きな皮肉が存在し(中略)、この間の株価の暴落の多くの部分がわれわれのせいにされてしまった。われわれの業界はこの暴落から最も相関性の薄い分野である。というのも、テクノロジは多くの問題を抱えているかもしれないが、われわれの業界は多額の債務を持たない傾向がある。一方、今回の暴落はすべて債務と信用に関することだからである。

 それにもかかわらず、Andreessen氏は自分の会社は十分に備えができていると考えているようだ。同氏は誇らしげにNingの統計数字をいくつか披露した。それによると、25万を超える個人によるソーシャルネットワークが作成されており、そのうちの75%がアクティブである。ページビューは前週比で10%上昇している。毎月100万人の新しいメンバーが加入しており、毎日1500のネットワークが作成されている。

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