ニコニコ動画に2008年4月2日より新設される「ニコニコアニメチャンネル」の第1弾配信タイトル「ペンギン娘はぁと」の制作発表記者会見が、本日(2008年3月17日)、東京都港区・文化放送 メディアプラスホールにて開催された。
「ペンギン娘はぁと」は、秋田書店「週刊チャンピオン」ならびに「月刊チャンピオンRED」にて連載中の人気コミックス。今回のアニメ化では、一般的な地上波やCS放送ではなく、ニコニコ動画を用いたネット配信が行われる。
配信を行う「ニコニコアニメチャンネル」は、ニコニコ動画内に新設されるアニメ専門チャンネルで、アニメ作品の配信だけでなく「ニコアニニュース」という音声読み上げソフトによるアニメ系動画ニュースや、美少女ゲームのプロモーションムービーやテーマソングを配信する「虹視聴覚室」をはじめ、アニメ系情報に特化したコンテンツが多数用意されている。
コンテンツの主な内容は下記の通り。
3月3日時点で会員数560万人を突破したニコニコ動画ではじまるオリジナルコンテンツ第1弾ということで、今回の制作発表会では出演声優陣に加え原作者の高橋てつや氏とドワンゴ ニコニコ事業本部 中澤友作氏、さらに音楽を担当する神前暁氏(MONACA所属)、ED作曲ARM氏(IOSYS)という豪華な顔ぶれが勢ぞろい。
また、プレス関係者以外にも一般のブロガーが多数招待されたほか、ニコニコ動画にて発表会の模様を生中継し、さらには質疑応答の場面では書き込まれた内容に対して登壇者が答えるといった、ニコニコ動画らしい趣向がこなされた発表会となった。
質疑応答では作品に関する質問だけでなく、ビジネス面での質問も行われた。
特に注目をあつめたのが、「ペンギン娘はぁと」に関連する2次創作についての質問で、質問に対して中澤氏は「2次創作は大歓迎」と公式に認めたが、この発言の直後、「つくるぞ!」といった書き込みがリアルタイムで多数投稿されていた。このスピード感こそがニコニコ動画の魅力といえるだろう。
また、通常のアニメーション作品のビジネスモデルとして、制作費の回収はDVD販売などでまかなうのが主だが、今回の「ペンギン娘はぁと」については「南極財閥(※)の援助がたよりです」(中澤氏)と明言を避けた。ただ、放送については2話以降も無料で視聴することができるとのことだ。
※南極財閥:「ペンギン娘はぁと」の制作委員会
さらに、「ニコニコアニメチャンネル」の視聴ついては、モバイルサービスの「ニコニコモバイル」や、ニコニコ動画SP1で提供をはじめた外部プレイヤーでの視聴も可能だという。
この他、オリジナルのコンテンツを今後も拡充していくのかという質問に対し、中澤氏は「ニコニコアニメチャンネル」についてはオリジナルコンテンツを拡充していくと語り、さらにアニメ以外のコンテンツについても「広げていく可能性はあると思う」と語った。
以下、今回の登壇者のコメントを一部紹介したい。なお、監督のまついひとゆき氏はちょうど第1話の編集作業の真っ最中ということで、編集スタジオからテレビ電話での記者会見参加だった。
僕は見ての通りオタクなので、そんな自分が一緒にいて楽しくて明るい気分になれるような女の子がそばにいてほしいという一念で描かせていただいています。このような機会をいただいて、大変感謝しています。ペンギン娘、よろしくお願いします。
今回のお話をいただいて、まずキャラクターの元気さが印象的でした。原作のキャラクターを活かした賑やかな曲になると思います。ハイテンポでパンキッシュ、そして電波ソング系という、そんな感じの曲になります。ご期待ください。
くじらが大好きです。くじらしか見えていません(笑)。
今回の曲ですが、OP、ED共にIOSYSの夕野ヨシミが作詞をしています。詞も曲もチアリーディングをモチーフに作ってみました。元気よく歌える曲になっています。アニメともども楽しんでいただければ幸いです。
オーディションを受けるときに初めて原作を読んだのですが、キャラクターが皆かわいくて、強烈なギャグやドタバタ以外にもシリアスな部分もあり、楽しい作品だと感じました。
さくらと一緒で私もアニメやコスプレが大好きなので、この役は演じたい! と思っていたので(演じられて)とても嬉しいです。
女の子なのに男の子に育てられてしまった女の子です。楽しんで演じられればいいな、と思っています。
とても元気で明るい原作ですが、これがアニメ化になって動いて声がついたらもっと元気な作品になるのではないかと、今から楽しみにしています。 ねねちゃんは、おばあちゃん的なキャラクター(笑)ということなので、おばあちゃん的癒しをだせればいいなと思っています。
鯨ちゃんのライバルキャラなんですが、彼女を男の子と思ってがんばっている、ちょっと思い込みの激しい女の子です。そんなところがカワイイですね。ニコニコアニメチャンネルの記念すべき第1回作品に関わらせていただけることを、とても嬉しく思っています。応援、よろしくお願いします。
(メインキャラクターたちを)敵視して前に立ちふさがり、キツイ妨害をたくさんするという、お話の盛り上がりを任されているキャラクターです(笑)。
作品は女の子たちがツルツルでツヤツヤな作品ですが、個人的にはさくらちゃんのスク水を楽しみにしています(笑)。一所懸命がんばります。
私にとって初めての作品ですが、とにかく絵がかわいらしい作品だと思います。かえではツンデレキャラなのですが、私はツンデレではないので(苦笑)、なんとかツンデレをうまく表現できればと思っています。応援、よろしくお願いします。
ニコニコ動画での配信なので、色々なところで参加できる形のアニメにしたいですね。おきらく極楽で楽しめるアニメーションにしたいです。キャラクターの個性を前面に出た楽しめる作品になると思うので、見たいときに見れるというネット配信ということで、いろんな人たちに見ていいただければと思います。
なお、ニコニコアニメチャンネル作品の第2弾は「Candy boy」が2008年5月2日より開始予定となっている。また、第3弾についても制作は進行しており、2008年夏に公開予定とのことだ(タイトルは未発表)。
ニコニコアニメチャンネル(2008年4月2日より公開)
http://anime-ch.nicovideo.jp
ニコニコ動画
http://www.nicovideo.jp/
【ペンギン娘はぁと】
公式ホームページ
http://pen-musu.jp/
2008年4月19日12時より第1話を配信開始。
以降、毎週土曜日昼12時配信。全22話予定。
(C) 高橋てつや(秋田書店)/南極財閥
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」