予測しがたい行動に出ることで有名なMySpaceの共同創設者であるBrad Greenspan氏は、経営に苦しむオンライン動画サイトの獲得を継続するつもりだ。
資金難に陥っていた動画共有サイト「Revver」の買収から間もないが、Greenspan氏は米国時間3月7日、DivXが運営する動画共有サイト「Stage6」を1100万ドルで買収する案を提示したことを、プレスリリースの中で明らかにした。問題とされているのは、DivXの取締役会が、Stage6の閉鎖を単純に決定してしまう前に、Greenspan氏に何の回答もしなかった点にある。この対応を、Greenspan氏は非常に不快に感じている。
Greenspan氏が創設したLiveUniverseは、プレスリリースの中で「LiveUniverseが最初に(買収案を)申し入れてから、DivXの取締役会は5日以上もの間、LiveUniverseとの直接交渉を一切拒否する姿勢を示した。この期間中に、DivXはStage6を閉鎖した(中略)株式会社の取締役は、当然ながら株主に対して、まず株主の利益を第一に考え、最も大きな益を生み出す最高の取引を行うことに努める信託義務を負っている」との声明を出した。
オンラインエンターテインメントネットワークのLiveUniverseは、その同じ声明において、DivXが提示された買収案をはねつける姿勢を貫いているにもかかわらず、LiveUniverseの買収案を受け入れるよりも、先週決断したように、Stage6を閉鎖したほうがよいとの結論に至った理由を公にはしていないと述べている。
LiveUniverseの発表によれば、300万ドルの現金と500万ドルのオンライン広告費を提示した買収案は、現在も提示段階にあるという。ロサンゼルスに本社があるLiveUniverseは、DivXが契約条項にさえ同意するならば、72時間以内に速やかに決済を完了すると言明している。
この件を公の場で明るみにすることは、明らかにDivXの取締役会を交渉のテーブルに着かせるための戦略である。しかしながら、Greenspan氏の告発は、DivXの経営陣が下した決断の奇妙な点を浮き彫りにするものともなっている。
TechCrunchは先週、ある匿名の情報筋が、最近までDivXはStage6のスピンオフを計画しており、そのためのベンチャー資金として約2400万ドルを捻出したにもかかわらず、「DivXの経営陣レベルでばかげた争いが生じて、多くのメンバーが単に離脱する結果を招いた」と語ったと伝えている。
デジタルビデオ技術の開発とライセンス提供を手がける公開株式会社のDivXは、運営コストへの懸念から、Stage6を閉鎖すると発表した。Techcrunchは、DivXが、およそ100万ドルを毎月支払って帯域を確保していたと報道している。Stage6は、ユーザーに対して、高画質の動画をウェブ上へアップロードできるサービスを提供していた。
DivX関係者によると、経営陣からのコメントは出せないが、Stage6に関係する決定についての声明を11日に出す予定だという。同社はこの日、四半期決算を発表する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス