広告で収入をまかなうLast.fmのストリーミング音楽サービス。同サービスを始めたばかりのCBS Interactiveが、すでに成功を喧伝し始めている。
CBSの米国時間1月25日付けの声明によると、新サービスが発表された23日水曜日のLast.fmのユニークリスナー数は前週の水曜日より85%ほど増えたという。CBSはこれが1日限りの現象ではないとして、翌24日木曜日は前の週の木曜より80%ほど多くのユニークリスナーが同サービスを利用したと述べている。
Last.fmはこれまで音楽クリップをストリーミング形式で提供してきたが、そのほとんどは長さ30秒のものだった。しかし、Last.fmが音楽レーベル4社との契約に成功したおかげで、ユーザーは現在、3回まで楽曲を無料でストリーミングできる。3回ストリーミングした後、ユーザーは複数のデジタル音楽ストアから購入できる。
Last.fmへの実際のトラフィックはさほど増えていない。CBSによると、同時期のユニークビジター数、ページビュー数はそれぞれ27%、45%ずつ増加したという。このことから、既存のLast.fmのビジターたちは、新しい音楽サービスを利用し始めているが、ユーザー数そのものが劇的に増えているわけではないことが分かる。もっとも、CBSにとっては早い段階で成功を強調することは重要だ。広告ベースの音楽ストリーミングはPtoPネットワーク上の著作権侵害行為やiTunes独占体制に立ち向かうための答えだと考えられたが、SpiralFrogのような新興企業がサービス公開直後からつまずいたことから、こうした期待感は後退していた。
CBSの幹部たちは、メディア大手ならではの影響力が、無料音楽ストリーミングを成功させる秘訣と指摘し、楽観視している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス