音楽産業は、広告付き楽曲提供に向けて前進を続けている。EMIは、ソーシャルネットワーキングサイトImeemへの楽曲提供を開始する。同サイトに楽曲を提供するのは、大手レコード会社としてはEMIが3社目となる。
EMIとImeemは米国時間10月29日、EMI制作の楽曲をImeemにアップロードすることが可能になると発表した。この広告付きサービスはImeemユーザーに無料で提供され、売り上げはレコード会社とシェアすることをImeemでは計画している。これまでにも、Sony BMGとWarner Music GroupがImeemと同様の提携を結んでいる。ユーザーは、自分用のページに楽曲を投稿し、友人と共有することが可能となる。ただし、楽曲のストリーミング再生が可能となるのみで、ダウンロードはできない。
ImeemがSpiralFrogを追い越したと一部では誤解を生むかもしれない。SpiralFrogは1年前、広告付き音楽サービスを大きく宣伝をしたことで、話題となると同時にせんさくの対象となった。ニューヨークを拠点とするSpiralFrogは、広告付き楽曲の騎手として登場したが、楽曲提供で提携できたのはUniversal Music Groupにとどまっている。
ImeemとSpiralFrogの違いはストリーミングにある。SpiralFrogは、広告を最後まで視聴した場合、無償ダウンロードを許可する。一部レコード会社の幹部がSpiralFrogについて問題視している点のひとつに、自社の楽曲に「無償」という語が付けられている点がある。違法ファイル共有サービスから楽曲を無償で得ているユーザーが多いことから、音楽業界上層部は、音楽に価値がないという認識を残すことを望んではない。
しかし、サンフランシスコを拠点とするImeemは、楽曲を提供するが所有はさせないという点において異なる。同サービスは、ユーザーが楽曲を発見するのを助けることを目的としており、楽曲の購入用にiTunesやAmazonへのリンクを提供している。
Imeemの楽曲提供が成功するかは不明だが、レコード会社幹部が広告付きダウンロードについて不快に思わなくなることを助ける要因にはなるかもしれない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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