米連邦議会は米国時間10月17日、Dalai Lama氏に対して「議会名誉黄金勲章」を授与した。これに腹を立てた中国政府が、報復として米国の検索エンジンを「ジャック」した可能性がある。
Danny Sullivan氏のブログ「Search Engine Land」によると、中国国内から、あるいは中国のインターネットサービスプロバイダ(ISP)を利用して、GoogleやYahoo、Microsoftの検索エンジンにアクセスしようとした多くのユーザーが、中国の検索エンジン「Baidu」(百度)にリダイレクトされたという。
同氏は、どのような処理が行われているのか正確には分からないとしながらも、2002年のニュース記事を引用して、中国では以前にも同じようなことが起きたと指摘している。当時、Baiduの関係者はリダイレクトへの関与を否定した。
それでは、今回の件で非難すべきは中国政府だろうか?何と言っても、中国政府が自国民のインターネット閲覧を広範囲で検閲していることは、これまでも繰り返し報じられてきたのだから。
しかし、報告にあるリダイレクトが、ダライ・ラマの受章に直接関係するものではない可能性もあることは指摘しておくべきだろう。Associated Press(AP)は10月12日、第17回中国共産党大会に関する反体制的意見を封殺するため、政治的な内容を扱うサイトに対する中国政府のフィルタリングが強まりつつあると報じた。同大会では、胡錦濤国家主席の下で次の5年間を担う政治指導者が選出される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」