Microsoftは米国時間9月4日、「Silverlight 1.0」をリリースした。また、Novellと提携し、Linuxバージョンも展開することを発表した。
Microsoftはさらに、Silverlightを利用して動画を配信している複数のコンシューマー向けウェブサイトも紹介した。
Silverlightはクロスプラットフォーム対応ウェブブラウザプラグイン技術で、インタラクティブなウェブアプリケーションを表示できる。同技術は、ウェブでの動画配信のデファクトスタンダードとなったAdobe Systemsの「Flash Player」に対抗するものとなる。
Novellとの提携により、「Moonlight」というLinux版Silverlightが提供される。Microsoftは「Mac OS X」をサポートしたバージョンも提供している。
複数プラットフォームのサポートは、Flashとの競争に取り組んでいるMicrosoftにとって後押しとなるだろう。Flashは現在、ほぼすべてのPCにインストールされている。今後MicrosoftがSilverlightを広く提供できるかどうかは、Silverlightを利用してメディアアプリケーションを構築した顧客にかかってくる。
Microsoftでグループ製品マネージャーを務めるBrian Goldfarb氏は、Home Shopping NetworkやWorld Wide Wrestling Entertainment、Entertainment Tonight、Break.comが9月5日にSilverlightを利用して動画機能を提供するウェブサイトを開始する予定であることを明らかにした。すでにMajor League Baseballが動画ブロードキャストでSilverlightを採用している。
Goldfarb氏によると、顧客がSilverlightを採用する理由として、顧客の多くはすでにWindows Mediaフォーマットでエンコードされた動画を持っているため、と述べている。
MicrosoftのSilverlight戦略でもう1つの重要な部分は、開発ツールだ。「Visual Studio」ブランドのプログラミングツールと「Expression」ブランドのデザイン製品を併用した場合、開発者とウェブデザイナーとの間のコラボレーションは容易になるとGoldfarb氏は説明する。
Goldfarb氏は、MicrosoftがMix 07カンファレンスで5月に発表したSilverlightのバージョン1.1は、2008年の恐らく夏にリリースされる予定だと述べる。このバージョンではMicrosoftの開発言語やスクリプティング言語で使用される「.NET」プログラミングモデルに対応する予定。
Silverlight 1.0のリリースとともに、Microsoftはまた、「Expression Encoder」もリリースする意向だ。同ツールを使うと、Silverlightでウェブ配信するための動画のエンコードを容易に行うことができる。
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