イギリスの大手レコード会社EMI Groupは、デジタル著作権管理(DRM)フリーのデジタル音楽提供に向けた取り組みを続けており、このほど同社の全楽曲のDRMフリー販売ライセンスをPassAlong Networksに与えたことを明らかにした。PassAlong Networksは、F.Y.E.やBreakThru Radioといったオンラインストアで利用されている音楽販売サービス向けプラットフォーム「StoreBlocks」を運用している。
楽曲はすべてMP3形式で販売され、転送ビットレートは320kbpsとなる。これは、一般的なデジタル音楽のビットレートである128〜192kbps、Appleの「iTunes Store」が提供するプレミアム版楽曲の256kbpsよりも高い。価格は未定だという。
EMIは米国時間2007年4月、Appleと協力して、高音質でDRMフリーの楽曲をiTunes Storeに提供すると発表した。EMIは同時に、他の音楽販売サービスに対してもDRMを「かぶせずに」提供する計画を表明していた。iTunes Storeでは5月末からDRMフリーの楽曲の販売を開始しており、Amazon.comも同じ5月、EMIを主要パートナー第1号としてDRMフリーの楽曲のダウンロード販売を開始すると発表した。
PassAlongは現在、約300万曲をダウンロード販売する権利を持っている。そのうちの約200万曲はMP3形式になったインディーズ系レーベルの楽曲だ。PassAlongの広報担当者はCNET Newsの取材に対して、同社は他のレコード会社ともDRMフリーの楽曲提供に向けた同様の機会を探っていると語った。
注記:PassAlongが販売権を持つそれ以外の曲は、Apple製コンピュータとは互換性のない、「Windows Media DRM」形式で販売されている。したがって、この記事を書いた記者のMacのノートPCでは、PassAlongの技術を入れたオンラインストアの多くから楽曲を手に入れることはできなかった。Macユーザーがこれらのオンラインストアで楽曲を買えるようになるかどうかは、現時点では明確ではない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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