UPDATE Googleがバイオ技術を開発する新興企業23andMeに390万ドルを出資していたことが、米証券取引委員会(SEC)に提出された書類により米国時間5月22日明らかになった。23andMeは、Google共同設立者Sergey Brin氏の妻が共同設立者となっている。
今回の出資により、Googleは23andMeの少数株主となっている。23andMe(本社:カリフォルニア州マウンテンビュー)は、Anne Wojcicki氏を共同設立者として2006年に設立され、消費者の遺伝子情報理解を支援する。
23andMeは、第1回目の投資ラウンドであるシリーズAで、検索大手のGoogle以外からも資金を獲得している。他の出資企業としては、New Enterprise Associates、Mohr Davidow Ventures、そして、バイオ技術大手Genentechの名が挙がっている。金銭的な条件については、公開されていない。
Genentechの最高経営責任者(CEO)Arthur Levinson氏は、Googleの役員でもある。Googleは今回の出資に際し、同社監査委員会による調査を実施している。同監査委員会は、利害対立の可能性を避けるため取引内容について評価するという社内規定に従い調査を開始しており、その結果、今回の出資を承認している。また、同監査委員会は、今回の出資の評価において、独立系ファイナンシャルアドバイザーから助言も得ているという。
Googleによる出資の前に、Brin氏は約260万ドルを23andMeに提供していた。シリーズAの資金調達後に23andMeは、提供を受けていた金額を同氏に返済している。
Googleで広報を担当するJon Murchinson氏によると、今回の出資に関する議論すべてにおいて、Brin氏の関与はないという。また、Murchinson氏は、Googleが最終的に23andMeと提携するかを議論するのは時期尚早であるが、今回の出資はGoogleの経営戦略上重要であったと述べた。
「今回の出資は、23andMeが計画している遺伝学分野の取り組みに価値があると判断したからだ」とMurchinson氏は述べる。「Googleの使命は世界の情報を体系化することにある。人々の遺伝子情報理解を支援するための方法を開発する23andMeは、Googleが今後の使命を果たすうえで助けになると考えている」(Murchinson氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス