Society of Professional Journalists(SPJ)は米国時間8月25日、刑務所に収監されている独立系ジャーナリストのJosh Wolf氏(24歳)に、弁護費用基金から3万ドルの支援金を出すことを役員会の全会一致で承認したと発表した。
Wolf氏はビデオブロガーの草分け的存在だが、法廷侮辱罪に問われ、8月1日に収監された。2005年7月にサンフランシスコで開催された先進国首脳会議(G8)に反対する市民グループと警察との衝突事件に関して、米連邦地裁大陪審での証言と、現場の様子を撮影した未公開ビデオ映像の提出を拒否したことが収監の理由だ。大陪審が終了する2007年7月まで、Wolf氏の身柄はカリフォルニア州ダブリンにある連邦刑務所に置かれる可能性がある。
通常ならばWolf氏は、カリフォルニア州の取材源秘匿法によって保護されるはずだ。しかし、抗議グループがサンフランシスコ市警の車に火をつける様子がWolf氏の撮影した映像にとらえられていると考える検察側は、警察車輌は国民の税金で購入したものなので、この件は連邦検察当局に管轄権があると主張している(ビデオ映像を見るには、ここをクリック。冒涜的な発言が含まれているので注意)。
SPJの会長を務めるDavid Carlson氏は声明の中で、「こんなばかげた話はない。この理屈がまかり通るなら、米国で学校の窓ガラスを割った子供は連邦犯罪で訴追されることになる。今回の一件は、連邦検察当局がジャーナリズムを法執行の武器に変えてしまおうとする、不穏な傾向を示す証拠だ。こんなことが続くことは許されない」と述べた。
今回承認された支援金は、SPJが弁護費用基金からこれまでに出した金額としては最高額になる。SPJはすでに2006年7月に、Wolf氏の弁護費用に1000ドルを寄付している。Wolf氏の弁護は、カリフォルニア州オークランドにあるSiegel & Yee法律事務所が6万ドルで引き受けている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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