カリフォルニア大学とトロント大学が、蔵書のスキャンについてMicrosoftと合意した。
両校の図書館は、保管されている著作権切れの蔵書をMicrosoftに貸し出すことで合意に達した。Microsoftが米国時間6月9日に出した声明によると、同社はOpen Content Allianceと共同でこれらの素材を読み込み、「Windows Live Book Search」で利用できるようインデックス化するという。
「Google Book Search」や、Amazon.comの「Look Inside」機能と同じように、Windows Live Book Searchも書籍の全文検索が可能な設計になっている。ただし、MicrosoftのプロジェクトはGoogle Book Searchとは多少異なる。
Googleは書籍を読み込んで全文をデジタルライブラリ化するという当初のプロジェクト発足時、ハーバード、オックスフォード、およびスタンフォードの各大学のほか、ミシガン州立大学やニューヨーク公立図書館の支援を集めた。しかし、出版社や作家らは著作権の侵害を主張してきた。Microsoftは2005年、Googleの訴訟関連ニュースが流れるさなか、ここまで大きな問題にならない書籍プロジェクトを開始することを明らかにした。同社は素材提供元として、まずOpen Content Alliance、その後英国図書館も獲得した。
Googleは出版社に対して、自社が販売する書籍をGoogle Book Searchで配信されたくないという場合は、配信拒否の手続きを取るよう求めている。一方のMicrosoftは、同社書籍プロジェクトを差別化するため、その逆のアプローチを取った。同社によると、著作権切れの素材と、著作権が残っている素材については出版社の明確な許可のあるものだけをデジタル化するという。
Microsoftは、著作権のある素材の提供を申し出る出版社のためにツールを用意した。この「Windows Live Books Publisher Program」を利用すると、出版社が著作権のある素材をデジタル版と印刷板のいずれの形式でもWindows Live Book Searchに提供できるようになる。
デジタルライブラリ推進の背景には、出版情報が一般的なウェブ検索で集めたものに代わる正確な情報源になる、との概念がある。また、デジタルライブラリ化によって、文化保管資料群に世界中からアクセスできるようになる。
Windows Live Book Searchは、まだWindows Live Ideasのベータサイトでは提供開始されていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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