ビデオアップロードサイトのYouTube.com(本社カリフォルニア州サンマテオ)は米国時間6月1日夜、サイトで新機能を開始する準備する時間中を利用して、同サイトのファンに悪ふざけをしかけた。
自家製ビデオを掲載するYouTubeは、サイトを停止させ、 文法の誤った謎めいたメッセージを掲載した。そこには大文字で「ALL YOUR VIDEO ARE BELONG TO US(あなたのビデオは全てわれわれのものとなった)」と書かれていた。
サイトにアクセスできないことや文法に誤りがあること(この言い回しが何年か前にウェブで話題となったビデオゲームのフレーズをもじったものなのではないかと見られたこと)から、一部のYouTubeファンは同サイトがハッカーの攻撃を受けたものと思い込まされた。しかし同日午後10時45分頃には、さらに次の文が掲載され、混乱したユーザーはメッセージが冗談だったことに気づいた。
「No, we haven't be hacked. Get a sense of humor.(いいえ、われわれはハッキングされていません。ユーモアのセンスを持ちましょう)」
YouTubeは同日午後7時に利用者に対し、サイトの停止を警告するメッセージを掲載したと、YouTubeの広報担当者Julie Supan氏は言う。YouTubeはこれまでもサイトのメンテナンス中に、ユーモラスな写真やメッセージをよく掲載していた。
「これがエンジニアのやることだ。利用者と一緒に楽しんでいる」とSupan氏は言う。「今頃皆大爆笑していることだろう。サイトのファン層がどのような人々なのかを念頭に置く必要がある。彼らは味気ないメッセージなど求めていない」(Supan氏)
Supan氏は6月2日に初登場する同サイトの機能が、 何であるかは明らかにしなかった。しかし新しいサイトでも広告モデルは採用されていないと言う。業界観測筋は、同社が1200万人の利用者に対し、どのような広告を提供するつもりなのかと心待ちにしている。
インターネットでナンバーワンのビデオバラエティーサイトであるYouTubeであるが、拡大する業界大手からの競争に直面しつつある。5月31日にはYahooがYouTubeに対抗して新たなビデオウェブサイトを立ち上げている。
GoogleとAOLもまた、ユーザー生成ビデオ市場に進出している。
編集部追記:米国時間6月2日、新サイトが公開され、登録ユーザーが自分専用のページを作成して自分のビデオを投稿したり、お気に入りのプレイリストを作成してほかの人と共有したりできる新機能が加わった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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