YahooがPCをデジタルビデオレコーダー(DVR)にしてしまうソフトウェアのベータ版を公開した。
「Yahoo Go for TV」というこのソフトウェアは無償でダウンロードできる。このソフトウェアをインストールし、コンピュータとテレビの映像・音声入力端子をそれぞれ接続すると、普通のDVRと同じように、コンピュータでテレビ番組を録画したり、それをテレビの画面上で再生できるようになる。さらに、DVDや音楽、写真や、その他のダウンロードしたコンテンツを再生することも可能になっている。
「Yahoo Go for TV」を使えば、何本かのケーブルとテレビチューナーカードは別途購入する必要があるものの、それだけでDVRの機能が実現できることから、ユーザーは何百ドルも払ってDVDプレーヤーやDVRを手に入れる必要がなくなる。そのため、YahooにはTiVoなどのDVRベンダーから顧客を奪える可能性がある。また、テレビとコンピュータの組み合わせが消費者獲得に向けたポータルになると見ている業界リーダーも多い。
Microsoftは先ごろ、Windows XPの売れ行きに関して、標準版よりもMedia Center版のほうがたくさん売れていることを明らかにした。また、Hewlett-Packard(HP)は昨年、HD(高品位)テレビで、家庭用コンピュータに保存されたデジタルコンテンツを直接楽しめるようにする技術を開発中だと述べていた。
Yahooのソフトウェアは、今のところWindowsにしか対応していない。これを利用するには、最低でも録画した番組の保存用として20Gバイトのハードディスク容量、512MバイトのRAM、そして1GHzのプロセッサが必要となる。
Yahoo Go for TVのDVR機能にはこのほか、TVチューナーカードとテレビ用の接続ケーブルも必要になる。さらにYahooでは、テレビチューナーカードを購入するとたいてい標準で付いてくるリモコンの利用も推奨している。同ソフトウェアはすべてのテレビ信号に対応しているが、Yahooでは、1.5Mbpsのブロードバンド回線が最良の結果を得られるとしている。
また、テレビ番組表はYahoo Go for TVインターフェース経由で提供される。セットアップの際には、郵便番号の入力が求められ、適切なサービスプロバイダーが選択される。Yahoo Go for TVの番組表は毎日更新される。すでにTiVoを利用している場合も、各コンポーネントをそれぞれのビデオ入力端子に接続すれば、Yahoo Go for TVのデジタルビデオ録画機能を使える。それぞれがテレビ信号にアクセスできている限り、一方のシステムが他方の障害になることはない。
Yahooは昨年、TiVoと提携し、TiVoの加入者がダウンロードコンテンツをリモートからインターネット経由で閲覧およびスケジュールできるようにした。Yahooでは、今回の発表が両社の関係に与える影響について一切情報を明らかにしていない。
Yahoo Go for TVは、ラジオ放送や音楽のサブスクリプションサービス「Yahoo Launchcast」、写真共有サイト「Flickr」など、YahooのほかのYahoo Goメディア製品の多くと連動する。さらに、各種のオンラインサービスで公開された写真を見たり、CDや、連携するコンピュータ上に保存済みのデジタル音楽ライブラリの曲を聴くこともできる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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