バージニア州リッチモンド発--米国に300万人以上いるBlackBerryユーザーは、少なくとも今しばらくは同サービスを使えることになりそうだ。
米地方裁判事のJames Spencerは米国時間24日、米国におけるBlackBerryの販売およびサービスを差し止める命令の是非について、判断を当面延期すると決定した。ただし、同氏によると、NTPがResearch In Motionを特許侵害で訴えたこの裁判で、約4年前に陪審員が下した評決の中味に大きな変化はないという。
NTPの弁護士はこの日法廷で、賠償金の金額を1億2600万ドルに変更し、その支払いをResearch In Motionに命じるようSpencerに求めた。この金額は、当初陪審員らが2300万ドルの損害賠償支払いを認めた時と同じ方法で再計算したものだという。NTPはさらに、特許侵害を根拠に、米国におけるRIMのサービス差し止めも求めた。
RIM側の弁護士は、結果として公共の利益を大きく損なうとの考えに重点を置き、差し止め要求に強く反論した。彼らは、NTPの保有する特許の有効性が支持されれば損害賠償金を快く支払うとしたものの、適切な賠償額を判断するための新たな裁判の実施を求めた。
Spencerは、両社と米司法省によるおよそ4時間にわたる議論の末、事情を熟考した上で「妥当な範囲で早急に」判断を明らかにする、と述べた。
Spencerは、差し止め命令に先立ち賠償に関する判決を明らかにするつもりだという。同判事は、後者についての判断を下す前に「司法省とその要望が確実に満たされるようにしたい」と語っている。
訴訟を決着させたいと明言していた同判事は、当事者間で和解できなかった両社を叱責した。
「率直に言えば、本件は和解すべきものだった。だが、そうならなかったため、私がいま対応を余儀なくされている」とSpencerは述べ、本件は「業務上の判断」の内容であり、両社が裁判所に判断を委ねたことに驚いている、と付け加えた。
RIMの共同最高経営責任者Jim Balsillieは、CNET News.comの取材に対して、「われわれには和解は考えられなかった」と語った。Balsillieは23日、RBC Capital Marketsカンファレンスの参加者に対し、NTPのライセンス供与条件は禁止事項が多すぎて受け入れがたい、と語った。一方のNTPは、これを否定している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス