ICANNは米国時間2日、同日に承認を予定していたアダルトコンテンツ専用ドメイン名に関する議論を断念した。これにより、同ドメインの先行きが不透明になっている。
「.xxx」ドメインを設ける提案は、カナダのバンクーバーで行われたICANNの役員会議で最終承認される予定だった。しかし、ICANN会長のVint Cerfは1日に、この承認手続きが議題から削除されたと発表し、参加者を驚かせた。
ICANNは9月にも「.xxx」ドメインの承認を延期していた。
ICANNは1日、政府詰問委員会が「.xxx」創設に関する350ページにわたるレポートを再検討するためには時間が必要だと述べた。このレポートは8月に完成していたが、初めて公表されたのは先週のことだった。
.xxx創設の提案は、米国の一部保守団体を激怒させた。そして、ICANNを監督する米国政府に対し、提案阻止を目指したロビー活動が展開されてきていた。
また、シラキュース大学教授のMilton MuellerはReutersに対し、この計画に反対するよう米国が他国の政府に圧力をかけている、と語った。
しかし、バンクーバーからの報告によると、「.xxx」ドメインを承認しないように、EUがICANNに圧力をかけたとの憶測も流れているという。EUは、インターネットに対する米国の影響力を弱めようとしている。「.xxx」ドメイン承認に関する足踏みは、インターネット統治の現状の欠陥を浮き彫りにしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス