家電業界は、自分たちが大盛況とまではいかなくても好調なホリデーシーズンを迎えられるものと予想している。
CoolSavingsの社長兼最高経営責任者(CEO)Matthew Moogは、「2005年はガソリンの価格が記録的な高値を付けた結果、家庭の光熱費が60%も高騰するものと予測されている。2005年も相変わらず、コスト意識が高く、現実的な考え方をする世帯が多くなるだろう」と語っている。
しかし、2005年も、ハイエンドテレビから格安DVDプレイヤーに至るまでの家電製品が、プレゼント購入候補のトップに名を連ねることになりそうだ。
小売店における電化製品の売上を調査するNPD GroupのアナリストSteve Bakerは、「もはや家電製品をBest Buy、Wal-Mart、Target、Circuit Cityで買う時代ではなくなった。また消費者は、7インチのポータブルDVDプレイヤーや、19インチテレビ、29ドルのDVDプレイヤーを買うときでも、妥協などしない。食料品店、ドラッグストア、衣料品店でも同様に厳しい状況だ」と語っている。
2005年のホリデーシーズンは、Apple ComputerのiPod nanoといったポータブルミュージックプレイヤーと、MicrosoftのXbox 360が人気の上位をいく商品になるとみられている。
2004年の年末商戦で最も人気の高かった商品はフラットテレビだったが、2005年も再びその傾向が繰り返されることになりそうだ。
Macerich Companyが3780人の買い物客を対象に実施した調査によると、回答者のうちの14%が2005年のプレゼントにプラズマテレビを購入する計画を立てているという。しかし、プラズマテレビ選びも簡単ではない。現在、プラズマテレビ市場には50ブランド、液晶テレビ市場には60ブランド分の商品が出回っている。
調査会社iSuppliのアナリストによると、2005年の世界テレビ出荷台数は、2004年の1億6640万台から5.8%増加して1億7610万台に増加する見通しだという。増加した分の大半は、液晶テレビが占めるという。
家電製品をはじめ、CDからオモチャに至るまでを販売するオンライン店舗の売上は、相変わらず順調に伸びるものとみられている。ネット調査会社各社の予想では、ホリデーシーズンにおける米国のオンライン店舗の売上は20〜30%増加する見込みだという。これは、配送料が無料であることや、その利便性、クリスマスキャンペーンなどに消費者が魅力を感じるためだという。
ホリデーシーズンのオンラインショッピングに関しては、さまざまな予測が発表されている。例えばeMarketer Online Holiday Shopping Previewは10月に、オンライン店舗の第4四半期における売上が、前年比21.9%増の262億ドルになるとの予測を示している。
ComScore Networksは、旅行販売を除く米国消費者のオンライン支出額が、11月から12月にかけてのホリデーシーズン中に前年比24%増の190億ドルを超えるものと予測している。
また、aQuantiveのオンラインマーケティング分析部門Atlasでは、2005年の年末商戦において、インターネット上での注文が最も多くなるのは12月12日になるだろうと予測している。通常は、感謝祭(2005年は11月24日)の翌日が、年間で最も売上に期待できる日とされている。
全米家電協会では、米国の家電売上が2005年に前年比8.8%増の1229億ドルになると予測する。しかし、同協会によると販売商品数は、前年より1.8%減少する見込みだという。2005年の年末商戦は好調に推移するものの、売上が前年より10%も増えた2004年ほど順調ではないと予測するアナリストもいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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