サイバーエージェントは11月10日、同社の運営する総合情報ウェブサイト「アメーバjp」をリニューアルし、「Ameba by CyberAgent」とする。新サイトは、ブログを中心としたサービスサイトとなり、既存のブログサイト「アメーバブログ」を提供すると共に、ブログを使った新サービス「アメーバスクラップブック」(ベータ版)を提供する。
アメーバスクラップブックは、「音楽」「グルメ」「旅行」「スポーツ」など、テーマごとに構成された枠の中に関連するブログの記事を集約させ、口コミ情報をまとめて表示できるサイトだ。ユーザーは、自分のブログに記事を投稿する際、関連性の高いテーマ(スクラップブック)にも同時にその記事が表示される。
「口コミ情報のプラットフォームにする」と、新サービスへの意気込みを語るサイバーエージェントの渡辺氏 |
サイバーエージェント アメーバ事業本部 本部長の渡辺健太郎氏は、「アメーバブログは現在57万人のユーザーを抱えており、口コミ情報の宝庫となっている。ただ、情報が分散していて、検索だけでは満足のいく情報を探すことができない。スクラップブックで情報をディレクトリ化し、口コミ情報のプラットフォームを作りたい」としている。
興味のある分野のスクラップブックがない場合、ユーザーが自らスクラップブックを作ることも可能だ。投稿はブログの管理ページからの投稿となるが、ブログには投稿せずにスクラップブックのみに投稿することもできる。また、過去に自分のブログに掲載した記事をスクラップブックに掲載することも可能だ。渡辺氏は、「すでにブログではグルメ関連の記事などが数多く投稿されており、これまでのコンテンツを新サービスにも活用できる」と述べている。
また渡辺氏は、ブログを口コミ情報として利用することについて、「一般の掲示板と違って、ブログの情報は記事を書く人がだいたい決まっているため、信頼性やクオリティが高い」としている。
サイバーエージェントがこうしたサービスを始めたのは、ブログユーザーが増加しているにも関わらず、サービスを提供する企業がブログ事業で収益を上げていないという背景がある。アメーバブログにおいても、現在個別のブログページにコンテンツ連動型広告を掲載する「BlogClick」や、企業のキャンペーンブログの制作などで収入を得ているが、黒字化を目指すには次のステップが必要だった。
そこでサイバーエージェントでは、口コミ情報が集まるコミュニティサイトでの広告が拡大していることに目をつけた。渡辺氏は、「スクラップブックでブログを口コミメディアとして成長させ、収益化を実現する」と述べている。こうしたサービスを提供することでサイバーエージェントでは、ブログユーザーを現在の57万人から2005年末までに100万人まで増加させることを目標としている。
リニューアルされたAmeba全体では、アメーバブログとアメーバスクラップブック以外にも新サービスを順次リリースする。まずは12月をめどに、オークション事業を開始する予定だ。その後2006年春先には、ユーザー自身がトップページをカスタマイズできる「マイページ」機能を提供するとしている。
なお、アメーバブログでは、今回のサイトリニューアルに伴い、10月12日よりURLがhttp://ameblo.jp/からhttp://blog.ameba.jpへと変更されていた。
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